石崎シビれたビシ斬り 6回大ピンチ大抜てきに応えた

[ 2016年5月19日 06:58 ]

<神・中>2番手・石崎は力投する

セ・リーグ 阪神3-2中日

(5月18日 甲子園)
 絶対に、絶対に、打たれるものか-。強い気持ちを白球に込め、石崎は力の限り腕を振った。

 「負けない気持ちで1球、1球投げました」

 2点リードの6回1死一、二塁でビシエドを迎えたところで出番がやってきた。初球、2球目と連続ボールも「力みすぎてヤバイなと。でも自分が見えていたので、肩の力を抜いた」と、落ち着いていた。5球目に投じた真ん中高めの148キロは浮き上がるように原口のミットに突き刺さり空振り三振。続くナニータも一ゴロと、両助っ人に投じた7球すべて直球の真っ向勝負で見事に窮地を脱し、同期入団で社会人・新日鉄住金鹿島の後輩でもある横山のプロ2勝目をアシストした。

 あの屈辱を忘れない。新人だった昨年4月4日の巨人戦(東京ドーム)。1点ビハインドの6回2死満塁で登板も2連続押し出し四球と制球が定まらず2失点を喫した。

 「ブルペンから足が震えていましたから…。自分に負けたというか、弱気な自分がとことん情けなかったですね。あんな思いは2度としたくない。プロの厳しさを知りました」

 あの時の弱い自分はもういない。「(今日は)自分を見失わないように。昨年みたいにならなうように、冷静さを失わないように」と成長のあとを見せ、続投した7回も3者凡退。勝利のバトンをつないだ先に大きな“サプライズ”があった。

 1点リードの9回にはアマチュア時代から憧れてきた藤川がクローザーとして登板。ベンチ最前列に身を乗り出して熱投を目に焼きつけた。

 「球児さんが抑えとして登場するのを生で見るのは初めてだった。正直、感動した。その位置(クローザー)に自分も結果を出して早く行きたいと思った」

 「分かっていても打てないボールを投げたい」とプロ入り時から追い求めてきた直球は、この日最速152キロを計測。背中を追ってきた先輩とようやく同じマウンドに立つこともできた。

 「感動を与えられる選手になりたいです」

 お立ち台で叫んだ言葉に偽りはない。いつか自分も、最終回のマウンドで腕を振り、聖地を熱狂させる。(遠藤 礼)

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