大谷「反応で打った」ハム35年ぶり5戦連発 バンデン連勝止めた

[ 2016年5月18日 05:35 ]

<ソ・日>初回1死一塁、2ランを放った大谷(右)は川名コーチの出迎えを受ける

パ・リーグ 日本ハム7―2ソフトバンク

(5月17日 北九州)
 日本ハムの大谷翔平投手(21)が17日、ソフトバンク戦に「3番・DH」で出場し、初回に先制の8号2ランを放った。球団では1981年のソレイタ以来35年ぶりの5戦連発。打者として4試合ぶりの出場だったが、いきなり第1打席で打った。デビューからプロ野球記録の14連勝をしていたバンデンハークに黒星を付ける決勝弾。18日の同カードで、球団およびパ・リーグ記録となる6戦連発を狙う。

 まだ日差しが残る北九州市民球場。大谷が一振りで決めた。初回1死一塁。バンデンハークが外角に投じたスライダーを左中間席の上段まで飛ばした。5戦連発の先制8号2ランは無敗右腕を打ち崩す決勝弾となった。

 「特に狙っていた球ではなく、反応で打った。最初から行こうと思っていた。たまたまああいう失投を打った」。バンデンハークから放った初安打が130メートルの特大弾。5戦連発は、球団では81年ソレイタ以来。日本人では6戦連発でパ・リーグタイ記録を持つ73年大杉勝男(当時日拓)以来43年ぶりだった。栗山監督は、「先攻だったので先に調子の良い打者を並べた」と、大谷を今季初めて3番で起用。15日の西武戦(札幌ドーム)では自己最速タイの162キロを計測しながら7回途中5失点で4敗目を喫した。その2日後。打者として悔しさを晴らした。

 これで今季8本塁打中、左方向が6本。なぜ、逆方向へ強い打球を飛ばすことができるのか。今年2月のアリゾナキャンプだった。後輩の石川亮が柵越えを連発する大谷に尋ねた。「どうやって逆方向に飛ばすんですか?」。すると、大谷は「(ボールに)4分の1回転をかけると、左中間へ飛ぶ。それが“大谷翔平流”」と笑った。バットを体の内側から出し、スライス回転の打球を打つように、ボールを4分の1個分回転させるイメージ。実際に「4分の1回転」することはないが、ボールに強烈なスピンを与えることで、引っ張った時のような強烈な打球が飛ぶという理屈だ。

 この日は父・徹さんの54歳の誕生日。小学時代にはリトルで監督、中学時代にはシニアでコーチと選手の間柄だった。野球を教えてもらった父へ感謝の一発でもあった。大谷は「結果的に入ってくれて良かった。アプローチの仕方は間違っていなかった」。これで6試合連続本塁打のパ・リーグ記録に王手。18日は広いヤフオクドームで戦うが、二刀流の怪物にはどの球場も一緒だ。(柳原 直之)

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