“地方の天才”巨人・坂本 カナブ~ン山形弾再び!?

[ 2016年5月17日 05:30 ]

ティー打撃をする坂本

 山形でまた大暴れだ!巨人は11泊12日の大型遠征の初戦となるDeNA戦を17日に山形で行う。前回13年の開催で決勝2ランを放った坂本勇人内野手(27)は16日、山形での練習で快音を響かせ、3年ぶりの一発を予感させた。地方球場は昨季6試合で打率・417、2本塁打、10打点と得意。セ・リーグ首位打者と好調なバットが、現在4連勝のチームをさらに加速させる。

 あの一発のイメージは頭に残っていた。13年7月9日に山形で放った決勝2ラン。坂本は3年前の記憶を問われると「ヤクルト戦。久古さんですよね」と即答した。

 この日、新幹線で山形入り後に行われた全体練習。打率・3643と1毛差で広島・エルドレッドを上回りリーグトップに立つ坂本は、フリー打撃で快音を響かせた。普段は革手袋をしてバットを握るが、この日は革手袋なしでの打撃を何球か試して、長野のマスコットバットを借りて打つなど、入念に打撃の感触を確認した。チームは山形から福島、名古屋、広島と続く12日間の遠征がスタート。山形は、坂本が思い出深い一発を放った場所だ。

 13年の一発は50年4月25日国鉄戦での川上哲治以来、球団63年ぶり史上2本目の山形での本塁打だった。「偉大な先輩の次に打てたことはうれしく思います」と当時話していた坂本。現役で先発出場した高橋監督も「勇人(坂本)と慎之助(阿部)がホームランを打ったのは覚えている」と振り返った。指揮官に強い印象を残したのには理由がある。坂本のユニホームの左袖にカナブンが止まっていたことで「カナブン効果」と話題になったからだ。

 地方球場は得意だ。昨年、坂本は地方球場6試合で打率・417、2本塁打、10打点と好成績を残した。現在4連勝中で2位・中日とは2ゲーム差。4連勝中に2度の決勝打など、打率・500をマークした主将のバットでガッチリと首位固めといきたいところだ。

 チームにとって今季初の地方球場での試合。球場関係者は「カナブンは時期がまだね…」と苦笑いしたが、この日の山形市は最高気温25度と汗ばむ陽気だっただけに、ひょっとして…。たとえカナブンは出なくとも主将の快打をチームも東北の巨人ファンも期待している。「何年に1回しか来られないので、そういうプレーを見せられればいい」。坂本もその期待をヒシヒシと感じている。 (春川 英樹)

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