ロッテ ソフトB独走許さん!清田9回V撃、156キロ仕留めた

[ 2016年5月13日 06:18 ]

<ソ・ロ>9回2死三塁、決勝適時打を放った清田(右)は松山コーチと笑顔でグータッチ

パ・リーグ ロッテ3―2ソフトバンク

(5月12日 ヤフオクD)
 ソフトバンクに待った!ロッテは12日、8連勝中の首位チームを相手に同一カード3連敗を阻止する接戦勝利。2―2で迎えた9回、清田育宏外野手(30)が2死三塁から、中前へ決勝打を放った。ドラフト1位ルーキー・平沢大河内野手(18)がプロ初打席に立った試合。一丸でつかんだ勝利を、100勝をうかがう勢いで猛進する鷹を追う契機にする。

 悲鳴と歓声の中、打球は中前へ転がった。最後は清田が決めた。2―2の9回2死三塁。最速159キロ右腕・スアレスと初めて対峙(たいじ)し「(前の)井口さんの打席を見て、球は速いけど抜け球が少ないと思った。割り切って外の真っすぐを狙った」。読み通り、外角の156キロをしぶとく前に飛ばした。

 1、2位対決連敗で迎えた一戦。中盤から勝負に出た。2番・中村が2打席連続三振に倒れると、6回の第3打席でドラフト1位・平沢を代打で送った。伊東監督は「東浜は右打者の被安打率が低い。右打者がシュート系を投げられて外を振らされている」と理由を説明。左翼席から「大河」コールを浴びた18歳のプロ初打席は「ファームで見たことない球だった」という146キロ直球に空振り三振に倒れたが、持ち味のフルスイングでチームを勢いづけた。

 同点の9回1死二塁で平沢に打席が回ると、今度は41歳・井口を代打で送った。「切り札が残っていたので」と伊東監督。井口は空振り三振に倒れたものの、その打席が清田にヒントを与えた。必死につないで、もぎ取った勝利だ。

 3連戦初戦の10日にバンデンハークに5回まで完全投球を許したときに、指揮官の頭に平沢の緊急昇格がひらめいた。「(チームに)ピリッとしてもらおう」というのが狙いだった。不動のレギュラー・中村の代打として使い、大事な場面では容赦なく井口を投入。平沢の存在がチームの競争心に火を付けた。平沢は「(9回の)あそこで打たせてもらえるような打者になれるように成長したい」と前向きに言った。

 1点差で逃げ切った伊東監督は「明日、胃カメラのまないと」と苦笑い。決勝打の清田は「勝てたのはでかい」と振り返る。首位とのゲーム差は4。まだ105試合残っている。(渡辺 剛太)

続きを表示

この記事のフォト

2016年5月13日のニュース