球児 甲子園で勝てない 5失点KOで今季3戦2敗「結果がすべて」

[ 2016年5月8日 05:30 ]

<神・ヤ>初回1死一、二塁、バレンティン(手前)に先制の3ランを打たれる藤川

セ・リーグ 阪神6―10ヤクルト

(5月7日 甲子園)
 阪神・藤川が2発に沈んだ。今季最短の3回5失点KO。初回にチームの連続無失点イニングを28で途切れさせ、連続零封試合も「3」で止めた。

 「結果がすべてです。結果が悪かったので。(カウントを悪くしたことが影響したのかと問われ)そうですね…」

 言葉少なで、表情は硬く、うつむいたまま。引き揚げる足取りは誰よりも重かった。

 強力打線が相手とあって、不用意な走者を出さないよう慎重を期した投球が逆に仇となった。初回先頭の坂口、1死を奪ってからの山田への四球だ。いずれも2ストライクを奪ってから勝負球に選んだフォークを見極められたことが響いた。結果的に1死一、二塁とし、バレンティンにバックスクリーンへ運ばれた。

 初回だけで43球を費やしたダメージを引きずった。首筋をつたう大粒の汗が疲労の色を物語る。3回。先頭バレンティンにカーブを右中間二塁打。続く雄平に高めに浮いたスライダーを捉えられ、痛恨の2ランを被弾した。苛立ちを隠せずマウンドの土を蹴り上げ、うなだれた。3イニングで79球。立ち直る兆しを見せないまま、降板した。

 鬼門なのか。「聖地1勝」が遠い。打線が中盤に意地を見せ一時同点に追いついたため勝敗は付かなかったが、これで、本拠地での先発登板は今季3戦2敗。通算でも8試合で0勝5敗。またしても、甲子園のマウンドで屈辱にまみれた。金本監督は「コントロールがちょっと。そこでカウントを悪くして、取りに行ったところを打たれているというイメージ。球自体は悪いとは思っていない」。次戦は14日DeNA戦(横浜)が濃厚。背番号18が正念場を迎えている。 (湯澤 涼)

続きを表示

2016年5月8日のニュース