勝利投手の権利まであと1人…育成出身巨人・長谷川、初登板初勝利逃す

[ 2016年5月6日 19:58 ]

<巨・中>5回2死一、二塁、ナニータに右前適時安打を打たれ勝ち越された長谷川は降板しベンチで汗をぬぐう

セ・リーグ 巨人―中日

(5月6日 東京D)
 巨人の育成出身ルーキー、長谷川潤投手(24)が6日、東京ドームで行われた中日4回戦でプロ初登板初先発。勝利投手の権利を得る目前の5回に逆転を許して降板した。

 長谷川はBCリーグの石川から昨秋の育成ドラフト8位で入団し、3月28日に支配下選手登録。背番号は育成選手の証しである3桁の「022」から「96」に変更された。育成ドラフト入団投手の1年目先発デビュー自体が史上初で、「一人ひとり、低めに丁寧に投げていきたい」と話していた通り、中日打線を相手に得意のスライダーを中心に丁寧な投球を見せた。

 緊張の初マウンド。初回、先頭・大島を投手ライナーで打ち取った後で荒木、平田に連打を浴びた長谷川は続くビシエドに四球といきなり1死満塁のピンチを招き、早くも尾花投手コーチと内野陣がマウンドに集まるシーンも見られた。

 だが、1メートル86の長身右腕は、サイドスローから投じる外角のボールでカウントを稼ぐと、勝負どころでは思い切って内角を突く投球でナニータ、エルナンデスの助っ人陣を連続で見逃し三振に仕留めて初回のピンチを脱出。2回も先頭・堂上に中前打を浴び、2死二塁と再び得点圏に走者を背負ったが得点は許さず、3回には初めて3者凡退で切り抜けた。

 新人の初登板を援護したい巨人打線は3回、女房役の小林誠が右前打で出塁。長谷川自らバントで送って1死二塁とし、立岡の中前打で先制に成功した。1点をもらった長谷川は4回も無失点に抑え、迎えた5回。1死から大島、荒木に連打された一、三塁で平田に中犠飛されて同点。さらにビシエド、ナニータに連打され逆転を許すと、ついにここで高橋監督がベンチを出て投手交代を告げた。

 さらに、長谷川の後を受けた2番手の田原誠が打者に1球目を投じる前にボークを取られて三塁走者も生還。さらに田原誠がエルナンデスに二塁打されて4点目を失った。

 長谷川のプロ初登板は4回2/3で打者23人に対して103球を投げ、8安打4失点。1四球2奪三振という投球内容だった。

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