広島・野村“明大OB対決”制す 巨人・江柄子に2適時打&投げ勝つ

[ 2016年5月5日 08:30 ]

<巨・広>4回2死一、三塁、2打席連続の適時打を放つ野村。投手・江柄子

セ・リーグ 広島6―1巨人

(5月4日 東京D)
 詰まった打球がフラフラと右翼へ上がった。2回2死二塁。広島・野村が一塁へ走りだす。視線の先で、長野のグラブからボールがこぼれるのが見えた。2年ぶりの適時打は先制打となった。

 「チャンスだったし、何とかしたかった。ヒットになって良かった」。相手先発は母校・明大で3学年上の江柄子。「なかなかないのでうれしい」と楽しみにしていた初めての投げ合い。「可愛がってもらった先輩だけど、プレーでは勝ちたい」との思いがバットにも乗り移った。4回2死一、三塁でもリプレーのような打球が右翼へ。前進してきた長野が捕球できず、2打点目を挙げた。

 明大では当時、江柄子と岩田(中日)が先発。1年生だった野村は中継ぎで、「その輪に入れてもらって、しょっちゅう3人でいた。練習もずっと一緒だった」という。投げては5回まで無失点。前回4月27日ヤクルト戦(神宮)でプロ初完封をマークしており、連続無失点イニングを15まで伸ばした。6回2死から4連打を浴びて降板。それでも「うまく粘れた」と8安打されながら5回2/3を1失点と、5失点の江柄子に投げ勝った。プロ5年目で初となる勝利打点のおまけも付いた。

 これで同僚の黒田に並んでリーグトップの4勝目。チームは首位攻防3連戦を1勝1敗に戻し、1日で再び単独首位に浮上した。5日は「こどもの日」。鯉のぼりが空を舞い、カープもさらなる上昇気流に乗る。

 ≪広島投手の2適時打 98年の紀藤以来≫野村(広)が同僚の黒田と並ぶハーラートップタイの4勝目。巨人戦は通算5勝4敗となったが、東京ドームでは○○●○の3勝1敗と相性の良さを発揮している。打っては2、4回に適時安打。自身1試合2安打は13年9月12日ヤクルト戦、14年9月10日中日戦、今季4月12日中日戦に次いで4度目で、2本とも適時安打は初めてだ。なお、広島の投手で1試合2本の適時安打は98年6月28日中日戦で紀藤がマークして以来18年ぶり。

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