女子野球で交流強化試合 プロ選抜がアマに貫禄見せる

[ 2016年4月29日 15:48 ]

“女子プロ野球界の大谷投手”と話題、1メートル77からの直球が魅力のレイア古谷も3番手で登板

 女子野球の発展、育成を目的にアマチュア選抜と女子プロ野球リーグ選抜メンバーが28日、埼玉・川口市の川口市営球場で交流強化試合を行った。アマ選抜は今年9月に韓国・釜山で行われる「第7回WBSC女子野球ワールドカップ(W杯)」の侍ジャパン女子代表候補選手で構成され、選手たちは「マドンナスターズ」のユニホームを着用し、女子プロ選手たちと対戦した。

 一方のプロ選抜は京都、埼玉、兵庫、レイアの4球団から、これまでW杯に出場経験のない選手で構成された。

 小雨が降りしきる中、プロ選抜はアマ選抜の先発で、前回(第6回)大会で活躍した笹沼菜奈投手(平成国際大)の立ち上がりを攻め、初回から太田あゆみ(兵庫)、岩谷美里(埼玉)の連続タイムリー三塁打などで4点を先制。投げては先発・泉由有樹(兵庫)が3イニングをパーフェクト。その後、アマ選抜はナックル姫こと吉田えり投手(石川ミリオンスターズ)や高校生右腕の清水美佑投手(埼玉栄)、プロ選抜は昨季の投手MVP・植村美奈子(京都)や1メートル77の長身からのストレートが魅力の“女子プロ野球界の大谷”と話題の古谷恵菜投手(レイア)がなどが中継ぎで登板。試合は7―3で実力の差を見せつけたプロ選抜がアマ選抜を圧倒した。

 試合後、アマ選抜の大倉孝一監督は「まだチームを作っている段階で、選手たちがどれくらい力を発揮できるのか見極めている状況」とプロとの試合で選手たちの長所や弱点についてチェック。続けて、W杯5連覇を目指すチームづくりについては「最終目標を達成するための決勝戦はトーナメントであって、リーグ戦ではありません。限られた時間の中でチームを信頼できる個人というか、個の集まりにもっていきたい。日本代表チームは日本の女子野球選手たちを結集させたものでありたいと思いますのでぜひとも、プロにも協力していただきたいですね」と話した。

 一方、プロ選抜の松村豊司監督は「試合に勝つことは当然のことだと思っていましたが、その前にプロらしい試合運びをやらないといけないと前日のミーティングから選手に徹底しました。アマチュアと戦うことで、1戦必勝、1球の重みを勉強させてもらう機会となり、選手は試合を通じて成長できたかと思います」とコメントした。

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