【下柳の剛論】守屋のフォーク高過ぎた ストレートは武器になる

[ 2016年4月26日 13:00 ]

5回途中5失点とホロ苦デビューとなった守屋

 20日のヤクルト戦で守屋がプロ初登板初先発を果たした。結果は5回途中5失点でのKO。守屋本人をして力不足を痛感した一戦だったが、1軍で活躍するために足りなかったのは何か。下柳氏は投手ならではの目線で、明確に課題を挙げた。

 下柳 オレにも経験があるけど、初回なんかは相当緊張していたように思うよ。2回以降は清水のサインに首を振ったり、落ち着きを取り戻していたよね。それだけでも立派なもん。そんな中で課題を挙げるとするなら、フォークボールの高さだろうね。結果を残していたことからも分かるように、守屋の得意球であるフォークは2軍の打者にはある程度、通用したのだと思う。でも、1軍となるとそうはいかない。ボールにして1、2個分は低く落とすことを心がけてほしい。ワンバウンドで叩くイメージで投げられるようになれば、空振りも取れるボールになるはずだけど、ヤクルト戦は高いがゆえにカットされたり、見送られていたからね。そこが1軍と2軍のバッターの大きな違いだよね。

 下柳氏が指摘したように、2点先制された2回は2死満塁から坂口にフォークを中前へ運ばれた。

 下柳 追い込んでからのフォークをうまく打たれたよね。やっぱり、あそこも1、2個低めに投げていれば良い結果になっていたように思う。フォークの改善点を書いてはいるけど、評価すべき点ももちろん、あった。今浪に対して1打席目をフォークで右前打されたんだけど、2打席目は同じフォークで左飛に打ち取ることができた。そこには同じ球を要求した清水の工夫もあるだろうけど、打たれたボールを消していては2、3巡目がどんどん苦しくなってしまうからね。

 翌21日には出場選手登録を抹消され、今後は再び2軍でチャンスをうかがうことになった。下柳氏は最後に、もう1点、アドバイスを送った。

 下柳 ナチュラルでストレートがシュート回転していたけど、あれをうまく利用してほしい。あのボールをもっとインコースに集められるようになれば、右打者からすればやっかいな球種になると思う。そこを意識させることができれば、外のスライダーももっと生きてくるだろうからね。5回、山田に本塁打され4点目を失っても、首脳陣の温情で続投させてもらった。その経験をムダにせず、今後につなげてほしいね。(野球評論家)

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2016年4月26日のニュース