今村685日ぶり笑顔!G先発や~っと白星 菅野以外では1カ月ぶり

[ 2016年4月25日 05:30 ]

<巨・D>5回2/3無失点で今季初勝利を挙げた今村

セ・リーグ 巨人3―0DeNA

(4月24日 東京D)
 エース以外の先発がやっと勝った!巨人の今村信貴投手(22)が24日、DeNA戦で今季初勝利をマークした。緩急をつけた投球でゴロアウトを積み上げ、5回2/3を4安打無失点と好投。巨人で菅野以外の先発投手が白星を挙げるのは、3月29日のDeNA戦(横浜)でのポレダ以来、19試合ぶりだった。今村にとっては14年6月9日のロッテ戦(東京ドーム)以来685日ぶりの勝利で、チームはがっちりと首位をキープした。

 背後からの声にドキッとした。一塁ベンチ前の勝利のハイタッチ。今村の後ろに立ったのは高橋監督だった。

 高橋監督 毎回、途中交代じゃねーか

 今村 すいません…

 振り返ると笑顔があって安心した今村だが、2年ぶりの白星には「うれしいけど、またイニングの途中で交代してしまった。そこは課題。途中交代されないような投球ができれば」と反省を込めた。

 最速142キロの直球とカーブ、スライダーを軸に丹念に低めを突いた。「スピードも出ないので低めを意識してゴロを打たせることを意識した」。5回まで2安打無失点。6回、2安打などで2死一、三塁とピンチを招き、宮国の救援を仰いだが、17アウトのうち1併殺を含む12個をゴロで奪った。14年に3打席対戦して2本塁打、1四球を許した4番・筒香には2安打1四球だったが、5番・ロペスを封じる冷静さがあった。初回2死一、二塁では空振り三振、4回1死一塁では三ゴロ併殺打に抑えた。

 チームのムードメーカーで今年2月の宮崎キャンプでは豊田投手コーチの誕生日に「ハッピーバースデー」を熱唱。誰からも愛されるいじられキャラだが、今年は目の色が違う。1軍登板がなかった昨季、2学年下の同じ左腕の田口が12試合に先発して刺激を受けた。「チームが勝つのはうれしいけど、自分が投げていないのは悔しかった。同じタイプの田口が結果を残して焦りがあった」。試合中継を見ながら悔しさで何度も途中でチャンネルを替えたという。

 今季は3日の広島戦(マツダ)での初先発から、4回2/3、4回2/3、5回2/3といずれも回の途中で交代。「悔しいし、いつまでもチャンスがあるわけじゃない」。前回登板後、開幕からの全登板をビデオでチェック。中盤から体が突っ込んで制球を乱す傾向を確認し、修正を図った。高橋監督には6回途中での降板を突っ込まれたが、エース菅野以外では、3月29日のDeNA戦(横浜)のポレダ以来となる先発投手の白星だった。

 これで先発した全4試合でチームは勝利。「先発をやらせてもらっているからには9回を投げ切りたい。中継ぎの方も休めると思う」。若き左腕に先発投手としての責任感も芽生えてきた。 (春川 英樹)

 ▼巨人・高橋監督 内容もいいし、あともう1人というところが続いているけど、まあ良かったと思う。いいピッチングが続いていたけど、なかなかそういう結果(白星)として付かなかったので、次につながってほしい。

 ◆今村 信貴(いまむら・のぶたか)1994年(平6)3月15日、大阪府四條畷市生まれの22歳。小1から野球を始め、四條畷南中時代は生駒シニアで投手。太成学院大高では1年秋からエース、3年夏の大阪大会1回戦の守口東戦で5回参考ながら無安打無得点も、4回戦で敗退した。11年ドラフト2位で巨人入り。13年9月16日の広島戦(マツダ)でプロ初登板初先発。同9月23日の広島戦(東京ドーム)でプロ初勝利。1メートル80、84キロ。左投げ左打ち。血液型AB。

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