アリエッタ快挙!2年連続ノーヒッターも「最初調子が良くないと」

[ 2016年4月23日 05:30 ]

<レッズ・カブス>2年連続の無安打無得点試合を達成したアリエッタ(AP)

ナ・リーグ カブス16―0レッズ

(4月21日 シンシナティ)
 カブスのアリエッタが、敵地シンシナティでのレッズ戦で大リーグ今季初の無安打無得点試合を達成した。93マイル(約150キロ)で最後の打者を浅い右飛に打ち取ると、豊かにヒゲをたくわえた顔をほころばせ、捕手のロスと抱き合った。

 「去年よりもリラックスしていた。制球が安定してきた6回に意識し始めた。左打者の内角を突けたし、要所で低めに投げられた」。昨年8月30日のドジャース戦以来、自身2度目。2年連続は球団初だ。150キロ前後の直球とカットボールを軸に凡打の山を築いた。6三振を奪い、許した走者は四球による4人。後続を危なげなく封じた。

 いずれも敵地で達成し、ビジターで2回以上のノーヒッターは野茂英雄(96、01年)以来7人目。13年途中にオリオールズからトレードされたが、その当時から「自分がノーヒッターをやるイメージを持っていた」という。一昨年まで10勝が年間最多だったが、140~150キロで球速や変化が異なるカットボールを使うことで投球の幅が広がった。昨季22勝(6敗)と大ブレークし、ナ・リーグのサイ・ヤング賞を初受賞した。

 味方打線から16点の援護を受け、無傷の4勝目をマーク。悠々と投げ切った右腕は「最初は調子が良くないと感じていた。踏ん張っているうちに確信が持てた」と言い切った。開幕前からワールドシリーズ制覇の最右翼と呼び声高いカブス。12勝4敗の好スタートを切るとともに、エースの偉業でさらに勢いづいた。

 ◆ジェーク・アリエッタ 1986年3月6日、米ミズーリ州出身の30歳。07年ドラフト5巡目でオリオールズ入団。10年6月10日のヤンキース戦でメジャーデビュー。13年7月にトレードでカブスに移籍した。通算成績は140試合で60勝38敗、防御率3・59。1メートル93、102キロ。右投げ右打ち。

 ≪1900年以降では最大得点差≫大リーグの無安打無得点試合で16―0は、近代野球とされる1900年以降では最大得点差。1884年にはバイソンズのパッド・ガルビンがウルバリンズ相手に18―0で達成している。日本では1952年に巨人・大友工が松竹相手に達成した際の17―0が最大。

 ≪45年ぶり屈辱≫レッズがノーヒットノーランをされたのは71年以来45年ぶり。レギュラーシーズンでは最もこの屈辱から遠ざかっていたチームだった。

 ≪24試合連続QS中≫アリエッタは昨年6月21日ツインズ戦から24試合連続のクオリティースタート(6回以上、自責点3以下)で球団記録を継続中。昨年7月30日ブルワーズ戦から登板17試合で15勝0敗。

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