中日 福 熊本で頑張る先輩へ「服を送ります」

[ 2016年4月18日 18:26 ]

先輩を心配する中日・福

 19日の熊本、20日の鹿児島での巨人戦が中止になった中日。「(社会人時代に)熊本で何度も試合をしました。熊本城が崩れたのを見て、絶対試合は無理だと思った」。ドラフト4位ルーキー・福は18日、ナゴヤ球場で自主トレ後、熊本地震で奮闘しているJR九州時代の先輩を気遣った。

 知り合いが多い九州の苦境に心を痛めている新人左腕は、テレビで熊本駅付近の様子が放送されると、「あっ」と思った。強豪のJR九州野球部時代の先輩で、現在は熊本駅に勤務しているという元内野手・高橋秀作さんが駅から崩落したタイルを片付けていた。

 「今も連絡してきました。避難所生活がしんどい。水が出なくて、洗濯できないと。4日間ずっと同じ服を着ていると言っていたので、服を送ります」。

 余震が続く現在の状況では送った衣服が速やかに届くか、不透明な部分もある。それでも幼い頃に神戸で阪神・淡路大震災を経験し、両親から当時の苦しさも聞かされてきた福は、「九州は育ててもらった土地。何かしら恩返ししたい。(中日の)他の人にも、服ないですか、と言ってみます」と、気持ちが募る。

 九州での巨人戦が中止となり、左腕は19日のシート打撃に登板して実戦感覚が鈍らないように調整する予定。復旧に全力を尽くす鉄道マンと、心はひとつだ。

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2016年4月18日のニュース