ルナ離脱で赤ヘル打線沈黙…プライディ緊急昇格も

[ 2016年4月18日 07:43 ]

<巨・広5>エルドレッドが4番に座った広島のスタメン

セ・リーグ 広島1―2巨人

(4月17日 東京D)
 4番・ルナの離脱と同時に強打の赤ヘル打線が沈黙した。広島は17日の巨人戦(東京ドーム)で連日の1点差負け。代役エルドレッドは4番に座った途端に連続安打が16試合で止まり、昇格即スタメンとなった堂林も無安打に終わった。終盤7回には新井が右手首に死球を受ける奇禍も発生。緒方監督はプライディの緊急昇格に言及し、「チームのバランスを考えて判断したい」と語った。

 ルナの戦線離脱と同時に打線沈黙…とは、何とも間が悪い。得点圏に走者を置いたのは、最終9回2死二塁の一度のみ。最後は会沢が遊ゴロに倒れ、3月25日の開幕DeNA戦以来の1得点に終わった。1点差でも内容は完敗。緒方監督はため息交じりに振り返る。

 「巨人戦は去年から接戦が多い。こういう試合をモノにしていくのに意味があるんだけどね…」

 打つ手は不発だった。指揮官はルナの代役に打撃好調なエルドレッドを指名。だが、開幕2戦目から16試合連続安打を続けてきた助っ人のバットは、4番に起用された途端に空回りした。4回1死一塁で遊ゴロ併殺に倒れるなど4打数無安打。大砲はそれでも強気だ。

 「たったの1試合だろ。自分のキャリアはほぼ4番だった。特に何もないし、打席でのメンタリティも何も変わりはないよ」

 ルナに代わる三塁手として今季初昇格した堂林からも快音は響かなかった。先頭打者の3回、三塁線への痛烈なゴロを村田に好捕される不運もあり、3打数無安打。打率・355を誇るウエスタン・リーグのようにはいかず、唇をかみしめる。

 「2軍のいいイメージで打席に入ったけど、とらえ切れなかった。チャンスなので、ルナが居なくても大丈夫…と思われるように頑張りたい」

 奇禍もあった。7回にマシソンの直球が新井の右手首を直撃。ベンチでテーピングし、そのまま試合に出続けたが、9回の第4打席ではインパクトの衝撃で右手を放し、二ゴロに終わった。2000安打は残り8本で停滞。「大丈夫。大丈夫だから」。本人は強気でも影響が気掛かりだ。

 「外国人枠は(ルナが故障した)昨夜から考えている。チームのバランスを考えて機能させないといけない。得点を挙げるために可能性は十分ある。新井も明日の状態を見ないとわからないし、流動的な部分がある」

 外国人枠が一つ空き、プライディを呼ぶ可能性と問うと、指揮官はこう答えた。2軍戦では打率・357を誇るが、外野手だけに起用法が悩ましい。開幕からつながっていた打線を、4番離脱後にどう再編するのか。判断が注目される。(江尾 卓也)

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