オリ西、待望1勝だワン ペット観戦券で犬&猫200匹来場

[ 2016年4月18日 05:30 ]

<オ・西>6回を1失点に踏ん張り、ガッツポーズを見せるオリックス先発・西

パ・リーグ オリックス5―2西武

(4月17日 ほっと神戸)
 ワンダフルな快投とはいかなかったが、お立ち台のオリックス・西の顔から笑みが漏れた。開幕から3戦3敗で計20失点。「ふがいない」と吐いた思いを白球に存分に込めた。2回以外は毎回走者を背負ったものの、6回1失点で今季初勝利。125球の熱投で屈辱を晴らした。

 「ファンの方から手紙を頂いたり、先輩から数え切れないフォローを受けました」。昨季リーグ2位の防御率を誇った勢いはなく、何を言っても負け犬の遠ぼえ。しかし、借りてきた猫のような姿はなく、福良監督も「1つ勝てば、乗っていけるでしょう」とホッと一安心した。しかも自身6連敗中だった西武から5年ぶりの白星。獅子を飼い慣らして、猛牛ファンを喜ばせた。 

 この日は球界初の試みとなるペット観戦チケットを販売。200枚のチケットは、犬198匹、猫2匹が来場して完売する盛況ぶりだ。試合前にはグラウンド内を飼い主とともに散歩するイベントや、チーム随一の愛犬家である安達が特別始球式に参加するなど、普段とは違う歓声も。「中学校時代に愛犬を亡くしているので…」という西にも、少しは後押しになったかもしれない。

 一方でしみじみ語る思いもあった。前回10日の登板は熊本。前日には球場で募金活動に参加した。「1週間前にいた球場で、まさかと思った。被災者の方々は本当に大変だと思う。僕たちはグラウンドで勇気を与えるしかない」。全国にいるファンのためにも、まだまだ巻き返す。 (鶴崎 唯史)

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