大谷 開幕4戦未勝利 防御率1点台も「先制点を入れられている」

[ 2016年4月18日 05:30 ]

<日・ロ>2回2死一、二塁、中村に先制の2点二塁打を浴びる大谷

パ・リーグ 日本ハム3―5ロッテ

(4月17日 札幌D)
 また勝てなかった。今季最多125球の熱投で8回4安打2失点。なぜ勝てないのか。日本ハム・大谷は自らに言い聞かせるように口を開いた。

 「もちろんゼロに抑えて1点取れば勝てるけど、なかなかそういうわけにはいかない。先制点を入れられているので厳しいのかなと思う」

 2回2死一、二塁。中村に右翼フェンス直撃の2点二塁打を浴び、先制を許した。変化球の制球が定まらず、開幕戦に続き不安の立ち上がりを攻められた。だが、ここから粘った。3回無死満塁から井口に右飛を打たれたが、本塁を狙った三塁走者を右翼手・谷口がワンバウンドの好返球を見せてタッチアウト。「せっかく良いプレーが出たのでゼロでいきたかった」。直後の鈴木には、この日最速の160キロ直球、147キロフォークで追い込み、最後は148キロフォークで空振り三振に仕留めた。

 7、8回は意識的に力をセーブして重心を高く保ったまま腕の振りも緩めた。それまで制球が定まらなかったスライダーでカウントを整え、直球の「最遅」は131キロを計時。「その時にできる一番良いチョイスだった。それが一番抑えられると思った」。創意工夫し、打たせて取る投球で新たな形を見いだしたのが光明だった。

 1点を追う9回に打線が同点に追いつき大谷の黒星は消えたが、チームは敗れた。4試合に投げて白星なしは2年目の14年以来。今季の開幕投手ではオリックス・金子、ソフトバンク・摂津とともにいまだ勝てないでいる。大谷は「打てる時もあれば、打てない時もある」とし、「今日はテンポが良くなかった。その割に長い回(8回)を投げられたことは良かった」と前を向く。昨季は投手3冠に輝くなど飛躍を遂げたが、今季はまだ結果が出ない。二刀流4年目。我慢の日々は続くが、これを無駄にはしない。 (柳原 直之)

 ▼日本ハム・栗山監督(大谷は)ごらんの通り。勝ちきらないといけない試合だった。何とかしようとする思いは良かったけど…。

 ≪摂津(ソ)金子(オ) 好投手が苦戦≫今季の開幕投手12人のうち、いまだ勝利を収めていないのは大谷らパ・リーグの3人。ソフトバンク・摂津は3月25日の楽天との開幕戦(コボスタ宮城)で3回6失点KO。その後も不振が続き、4月8日に出場選手登録を抹消された。オリックス・金子も4試合の登板で3、3、8、7失点。対する大谷はリーグ4位の防御率1・86ながら未勝利だ。

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