東大・宮台 また0―1サヨナラ負け 「悔しい」けど早明に連続完投

[ 2016年4月17日 08:54 ]

<明大・東大>明大相手に1失点の好投を見せた東大・宮台

東京六大学野球第2週第1日 東大0―1明大

(4月16日 神宮)
 東大が0―1でサヨナラ負けを喫した。9日の早大戦で東大史上初の13奪三振を記録した宮台康平投手(3年)は8安打されながら粘るも、9回に決勝スクイズを決められた。宮台は2戦連続1失点完投のサヨナラ負けとなったが、強豪相手の力投でさらに評価を上げた。

 0―0で迎えた9回1死三塁。明大・柳のスクイズを三塁手が捕球するも本塁には投げられなかった。無念のサヨナラ負け。「スクイズは頭にあったけれど、外せなかった。やっぱり(前回の早大戦と)同じ結果になってしまった。ゼロに抑えられなくて、本当に悔しい」。宮台は両膝に手をついて、うなだれた。

 東大の投手最多の13三振を奪った9日の早大1回戦では自己最長の8回2/3、最多139球を投じた。「これだけ疲労がたまるんだ…」。体重は2キロ減の80キロとなり、肩や肘に張りが残った。直球は前回最速145キロをマークしたが、この日は143キロで4奪三振。「体の疲れがあって球がいかなかった」

 6回以降は毎回ピンチだった。それでも、左腕は「勝負どころで何回ギアを上げられるか」と耐え続けた。8回1死満塁では「直球で押し込んでいくことを意識した」と力勝負を挑み、4番の牛島を三振に斬るなど、後続を断つ。明大・善波達也監督は「いいボールというより、凄い球があった。今季はもうやりたくない」と力を認めた。

 打線は9回1死三塁のスクイズが最悪の併殺となり、開幕から3試合27イニング連続無得点。援護がない中、エースは要所を抑えて明大とも互角に渡りあった。2戦連続0―1での完投負けにも「当たり前のレベルが上がってきたと感じる」と手にした収穫は大きい。

 防御率1・06の安定感を誇り、来秋ドラフト候補として注目度は一気に高まった。プロへの思いを聞かれ「魅力を感じている。昨年秋ごろからこのまま成長すれば、いけるんじゃないかと思い始めた」と率直な思いを口にした。対戦校のマークは厳しくなるが「嫌がられる投手になることは凄く大事。ありがたい」と不敵な笑みを浮かべた。 (松井 いつき)

 ▼広島・苑田聡彦スカウト統括部長 決して調子は良くなかったと思うが、右打者への内角をうまく使っていた。ピンチでも平然としているのが凄い。

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