山崎福、今季初登板で6回零封 チーム初連勝導いた

[ 2016年4月15日 06:14 ]

<オ・日>6回2死一塁、三塁、日ハム・近藤を抑え笑顔で引き揚げる山崎福

パ・リーグ オリックス1-0日本ハム

(4月14日 京セラD)
 平野から勝利球を受け取ると、オリックス・山崎福の端正なマスクが少し崩れた。今季初登板で6回無失点。「昨日のいい流れに乗って、自分らしい投球をしようと。ストライク先行でいけたのが良かった」。前夜のサヨナラ勝ちを神戸市内の寮で見ていた左腕は、オリックスに今季初の完封勝ちと2連勝、さらにカード勝ち越しをもたらした。

 最大のヤマ場は6回だ。2死一、三塁で、近藤を得意球カーブで投ゴロ。足もとに転がってきた打球を慎重にさばき、ガッツポーズした。3年目捕手の若月と見事なコンビネーション。「若月とはファームで組んでいて、言わなくても分かっていた」と若い2人が流れを引き寄せた。

 期待されながらも、オープン戦で結果が出ず、開幕ローテーションから脱落。酒井投手コーチから「向かっていく気持ちが見えない」と酷評されたが、この日は違った。その間に、日大三→明大で1年後輩だった阪神・高山が脚光を浴びたが、「同じ投手なら刺激になるけど、普通に見ています。2週間前に食事を誘われたけど、用事があったので断りました」と苦笑した。ただ、この日の初勝利で先輩の意地は見せた。

 7回からは岸田、塚原、平野とつなぎ無失点リレー。新守護神の平野は前日の2イニング登板もものともせず今季初セーブを挙げ「うちは実力ある投手がいる。これから上がっていける」とチームの思いを語った。前日から佐竹外野守備走塁コーチの発案で、コーチ陣は全員が白いズボンで縁起を担ぎ、球場入り。酒井コーチは「黄ばむまではき続けたいね」と喜んだが、そんなにおいのする1勝だった。(鶴崎 唯史)

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2016年4月15日のニュース