北條初スタメンで初適時打「未来の主軸候補」に虎党大歓声

[ 2016年4月11日 08:21 ]

<神・広>3回、適時打を放ち吠えながら一塁へ走る北條

セ・リーグ 阪神7-8広島

(4月10日 甲子園)
 収穫と課題がたっぷり詰まった聖地でのスタメンデビューとなった。阪神の北條が「7番・三塁」でプロ入り初の先発出場。3回2死一、三塁の第2打席でこちらもプロ3年目で初の右前適時打を放った。ただ、他の打席ではチャンスで打てず、良くも悪くも忘れられない試合となった。

 「スタメンは練習前に言われた。少し緊張したけど、思い切っていこうと。(適時打は)先輩たちが良い流れで回してくれたんで、攻める気持ちを忘れずにどんどんいこうと思いました」

 江越、今成、西岡と3本の適時打で福井を攻め立てた3回、先輩たちに続いた。1ストライクからの2球目を右方向に鮮やかにはじき返した。これがプロ初適時打のみならず甲子園での自身初安打。「未来の主軸候補」と期待する満員の虎党から、大歓声を浴びた。

 4月3日のDeNA戦(横浜)で石田のスライダーを弾丸ライナーで左翼席に突き刺した。プロ初安打が初本塁打の離れ業。金本監督も春季キャンプから密着指導するなど、その潜在能力に惚れ込んでいる逸材だ。ただ、それだけに指揮官は他の打席の内容には苦言を呈するのも忘れない。

 「北條も何とか(適時打を打って)ね。ちょっと詰めの甘いところはあるけど。7回はバットの先に当てていれば1点入っているわけだし。でも、それは経験。覚悟の上で使っているわけだからね。一つずつ勉強していかないと」

 適時打の心地良い感触と、走者を置いた場面で喫した3三振の悔しさ。そのどちらもが21歳の若虎には血肉となる。この試合のような超満員の甲子園で文句なしの主役となるべく、日々レベルアップを続ける。(山添 晴治)

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2016年4月11日のニュース