筒香単独トップ5号!「打った瞬間いったと」量産モードだ

[ 2016年4月11日 05:30 ]

<D・ヤ>1回1死一塁、左越え2ランを放ったDeNA・筒香は石田(手前)らナインに迎えられる

セ・リーグ DeNA6-5ヤクルト

(4月10日 横浜)
 カウント3ボールから投じられたシュートに体が反応した。初回、1点を先制してなおも1死一塁。DeNA・筒香のバットから放たれた打球は左翼席中段へ。ルーキー・原樹の決め球を逆方向に放り込んだ貫禄の一発は、両リーグ単独トップの5号2ランとなった。

 「打った瞬間、行ったと思いました。始まったばかりだけど、今のところは順調」。開幕15試合で5本。自己最多の24本塁打を放った昨季の5号はチーム22試合目だったので、本塁打量産を予感させるペースだ。

 主砲がチームを今季初の連勝、さらに初のカード勝ち越しに導いた。チームをけん引する姿を誰よりも喜んでいたのは、ベンチのラミレス監督だ。「監督と4番」として戦う今季だが、指揮官の現役最終年となった13年はともに2軍暮らしが続いていた。当時からその才能を認めていた指揮官は「いつか持っている能力を発揮できるときが来る。日本で一番いい打者になる」と声を掛け続けた。今や侍ジャパンの4番にまで成長し「筒香がチームにいてくれてよかった」と目尻を下げる。

 昨季から主将を務める24歳。打線がつながらず4連敗中だった7日の朝、遠征先の名古屋市内の宿舎では自ら呼びかけ野手だけのミーティングを開いた。「今は投手陣に迷惑をかけている部分もある。ただ、まだシーズンは始まったばかり。これからだ」。その言葉通り、打線が少しずつ息を吹き返してきた。

 昨季のリーグ王者を叩いて最下位脱出。「勝っても負けても、まだまだシーズンは長い。選手一人一人がやるべきことをやっていきたい」。一喜一憂することなく、筒香は4番の仕事を全うする。(町田 利衣)

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2016年4月11日のニュース