東大 14年ぶり勝ち点へ“食トレ” 3試合戦い抜く体力強化の肉体改造

[ 2016年4月9日 09:29 ]

14年ぶり勝ち点奪取を誓う山本克主将(左)とエース宮台

 東京六大学野球の春季リーグ戦が9日、神宮球場で東大―早大、法大―慶大の2カードで開幕する。昨春にリーグワーストの連敗記録を94で止めた東大は、冬場に「食トレ」や走り込みなどで基礎体力を強化。エース左腕・宮台康平投手(3年)を中心にした守り勝つ野球で、02年秋以来14年ぶりの勝ち点奪取を目指す。

 1勝だけでは満足できない。見据えるのは「勝ち点」だ。山本克志主将(4年)は「勝ち点を取って最下位から脱出したい。粘り強く戦えば届かない目標ではない」と言い切った。

 昨春の法大戦で連敗を94で止め、昨秋も法大戦で1勝。しかし、勝ち越すことはできなかった。浜田一志監督は「3試合戦う体力」を課題の一つに挙げ、冬場は練習の優先順位を「食事→ランニング→筋トレ→守備→打撃」と設定。ナインは肉体改造に取り組んだ。

 食事は5000キロカロリーを1日のノルマとし、投手は20キロ、野手は10キロのランニングを課した。バッテリー陣は2月9日から3週間、沖縄キャンプを実施。首里高などでグラウンドを借りる代わりに、生徒に「東大の合格体験」や「センター試験の解説」の講義を開いた。

 チームの中心は昨秋初勝利を挙げた最速145キロ左腕・宮台だ。昨年11月に右足裏を疲労骨折したが、2月から投球練習を再開。開幕に間に合わせた。体重も3キロ増の82キロとなり「自分が完投勝利を挙げて良い流れをつくりたい」と意気込む。

 チームのスローガンは「1分の1のプレー」。1球も無駄にしない泥くさい全力プレーで27季ぶりの勝ち点をつかみ取る。 (青木 貴紀)

 ▼早大・石井一成主将 挑戦者として一球入魂で戦う。グランドスラム達成に向けて一戦ずつ勝利を重ねたい。

 ▼明大・柳裕也主将 米国キャンプで例年以上に鍛えてきた。今春しっかり優勝できるように戦っていきたい。

 ▼慶大・重田清一主将 本場の米国キャンプで経験を積んできた。リーグ戦優勝、慶早戦勝利、日本一を目指す。

 ▼立大・沢田圭佑主将 攻守両面でバランス良くやってきた。チーム一丸で臨みたい。

 ▼法大・森川大樹主将 投手陣は走り込み、野手も特守や特打で鍛えてきた。死に物狂いで勝ちにいきたい。

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2016年4月9日のニュース