【牛島和彦の視点】中日・小熊は内外角の出し入れが絶妙

[ 2016年4月7日 08:49 ]

<中・D>1安打完封勝利を挙げた小熊
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セ・リーグ 中日3―0DeNA

(4月6日 ナゴヤD)
 DeNA打線は明らかに早打ちだった。対する中日・小熊はコースを間違えず、低めを丁寧に突く投球。

 光ったのは、直球とほぼ球速の変わらない130キロ台後半のシュートだ。本人も意識しているという球種だが、スライダーと対(つい)になって打者の内外角を巧みに投げ分けていた。特に右打者に効果的だった。

 7回、唯一の安打を許したロペスを打席に迎えた場面。外角スライダーを2球続けて追い込んだ。さて決め球。打者は、それまで多く投げられていた内角シュートを意識しただろう。バッテリーはそのイメージの逆手を取って、3球目の外角フォークで空振り三振。この「内外角の出し入れ」が絶妙だった。

 基本的には小熊は打たせて取るスタイルだろう。この投球をものにして、自身の形を確立できればチームにとっては大きい。DeNA打線の状態があまり良くなかったことも考えれば、相手が変わっても同じ投球ができるかが大切。次の登板が試金石となる。

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