今年も一発病…マー君「完全にミス」3回まで完全もまた開幕飾れず

[ 2016年4月7日 05:30 ]

<ヤンキース・アストロズ>5回2/3を4安打2失点の田中(AP)

ア・リーグ ヤンキース3―5アストロズ

(4月5日 ニューヨーク)
 ヤンキースの田中将大投手(27)は5日(日本時間6日)、開幕投手としてアストロズ戦に先発し、5回2/34安打2失点で勝敗は付かなかった。2―1の6回に同点ソロを浴び、後続に四球を許して降板。日本人の2年連続開幕投手はドジャースの野茂英雄以来2人目だったが、自身初の開幕戦白星はならなかった。救援陣が勝ち越され3―5で敗れたチームは開幕戦5連敗で、1938年以来の球団ワースト記録に並んだ。

 1点リードの6回を投げ終えるまであと1死だった。昨季の対戦でも本塁打を浴びた3番・コレアに甘く入ったスプリットを逆方向の右翼席に運ばれる同点ソロ。昨年10月のワイルドカードゲームでもアストロズにソロ2発を浴びて敗戦投手になった田中が、またも一発に泣いた。

 「本塁打にされた球は完全にこっちがミスした球で、それを逃さずに打たれた。この展開だと1点リードした場面でマウンドを降りなければいけなかった。最後の本塁打は余計だった」。開幕戦勝利に導けなかったエースとしての責任が口をついた。前日の試合が雨天中止になった影響は「正直感じていなかった」としたが、独特の緊張感に加え、投球数もオープン戦最多の68球を上回る87球。「やっぱりそれ(疲れ)もありました。こういう天候でしたし、なかなか神経を使う状況だった」と吐露した。

 試合開始時の気温は2度。ヤンキースタジアムで4度以下を記録した試合は2000年以降で4度しかない。吹きつける風で体感温度はさらに下がった。アンダーシャツを2枚着込んだがマウンドでも寒さに対応した投球を見せた。指先の感覚が鈍ると判断し「細かい制球をつけるのが難しかった。それだったら動いてくれた方が相手も打ちづらいかなというのは投げていて感じた」。フォーシームを捨て、ツーシーム中心の配球で3回までパーフェクト。4回に不運な2安打から失点したが、5回2/3で2失点にまとめた。最速は146キロ。オープン戦では不調だったが、きっちりと本番に間に合わせた。

 中4日で臨むとみられる次回10日(日本時間11日)のタイガース戦も寒冷地デトロイトでのナイター。「今日は特殊な状況下というのもあったけど、良かった分は良かったものとして次につなげたい」。厳しい環境での登板が続くが、次戦へ気持ちを切り替えていた。(ニューヨーク・東尾 洋樹)

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