吉田正開幕6戦連続H 若大将に並んだ!田口2軍監督も認めるスター性

[ 2016年4月2日 07:10 ]

<オ・ロ>1回無死、左前打を放つ吉田正

パ・リーグ オリックス3-4ロッテ

(4月1日 京セラD)
 オリックスの吉田正はネクストバッターズサークルで敗戦を見届けた。さすがに喜びも半減したが、記録が色あせることはない。開幕から不動の1番に座るドラフト1位が、本拠地開幕戦の初回に「あいさつ代わり」の一打だ。

 カウント1―1からの3球目。昨季の最多勝投手、涌井の高めのカットボールに対して、代名詞のフルスイングで左前に運んだ。「たまたま振り切ったら落ちた。体のキレもなく、差し込まれていた」と反省したものの、これで開幕から6試合連続安打。ドラフト制後の新人では、81年の原辰徳(巨人)、01年の佐藤友亮(西武)の最長記録に肩を並べた。阪神の高山は4試合でストップしたが、大学日本代表で4番を務めた男はついに金字塔に到達。「毎日1本は打ちたいと思っていたので、内容が悪くても結果が出ればうれしい」と少しだけ喜んだ。

 スターの匂いがする。宮崎キャンプの第2クールで2日間1軍に昇格した以外は2軍暮らし。右脇腹や左アキレス腱など負傷が続き、田口2軍監督はケガが治ってからと考え、ほとんど会話しなかった。3月19日の1軍昇格時には「とりあえずバットを振れるところを見せてこい」と助言。当初は2試合で2軍降格の予定だったが、福良監督の目に留まり、そのまま開幕1軍が決まった。

 「これから色々話していこうかと思っていたら、どっかに行っちゃいましたね。でも、レギュラーを獲る人は、こういうもの。そういう嗅覚が彼にはあるんですよ」と田口2軍監督は喜んで別れを告げた。

 現役時代にスターだった田口壮が認める吉田正のスター性。今やもう、チームに不可欠な選手だ。福良監督は「打ったね。明日また打ってもらいましょう」と期待する。どこまで続くか。今季どんな成績を残すか。底知れぬ巨星が輝き始めた。(鶴崎 唯史)

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2016年4月2日のニュース