オリ新外国人ボグセビックが“神走塁”中前打で一塁から生還

[ 2016年3月31日 09:20 ]

<日・オ>初回2死一、三塁、二塁打を放ったボグセビック

パ・リーグ オリックス5―4日本ハム

(3月30日 札幌D)
 オリックスの新外国人ボグセビックがスーパーランで白星を運んだ。3―2で迎えた3回、2死一、二塁から中島が中前打を放つと、二塁走者モレルに続いて、ボグセビックも一塁から一気に本塁へ生還した。「コーチの判断で還ってこられた。いけたら行こうという意識で走っている」。本人は涼しい顔だが、最後は1点差の試合となっただけに、大きな1点だった。

 「あれは三塁コーチャーのファインプレー」と福良監督も絶賛した。打球が左中間に落ち、中堅手・陽岱鋼(ヨウ・ダイカン)は二塁へ返球。相手側が本塁へ意識がいっていないことを確認して突入を命じた三塁ベースコーチの風岡守備走塁コーチは「単打だとセカンドに返すのがセオリーだが、ノンストップできた彼の全力疾走が生んだ5点目」と称えた。

 一塁から単打での生還と言えば、1987年の日本シリーズで巨人を相手に西武・辻が見せた好走塁が思い浮かぶ。日本一に王手をかけて迎えた第6戦。8回に一塁走者の辻が秋山の中前打で一気に本塁を陥れた。相手の緩慢な送球や中継プレーをついたビッグプレー。「伝説の走塁」としても有名。それに匹敵する走塁だった。実は身体能力はチーム随一。糸井が「(足の速さは)12球団でもNo.1でしょう。昨日も普通のライトフライを捕られたから、おれの守備機会減ったやん」とうなるほどだ。打っても初回に2死一、三塁から右翼線を破る2点二塁打で、開幕5試合連続打点と頼もしい。メジャーに投手で入団した「糸井2世」は本物だ。(鶴崎 唯史)

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2016年3月31日のニュース