高松商・長尾監督、55年ぶりの躍進「ちょっと信じられない」

[ 2016年3月30日 16:35 ]

<秀岳館・高松商>決勝進出を決めて歓喜する高松商ナイン

第88回選抜高校野球大会第10日・準決勝 高松商4―2秀岳館

(3月30日 甲子園)
 新たな歴史の扉をまた一つこじ開けた。準優勝を果たした1961年の第33回大会以来、実に55年ぶりの決勝進出。高松商・長尾健司監督は「選手はよくやったと思うが、ちょっと信じられない。よくここまできたなと思う」と話した。

 準々決勝まで3試合で計29得点。対する秀岳館も同24得点と強打線同士の顔合わせとなったが、この日はロースコアでのしのぎ合い。「打ち合いになると苦しいと思っていた。試合前から守りが大事だと、守り合っていく中でチャンスをものにした方が勝つんじゃないかと少し頭をよぎっていたので、予想通りの展開だった。それをつくってくれたのが(先発の)浦」と指揮官。2失点完投のエースを称えた。

 昨秋の明治神宮大会優勝校とはいえ、長尾監督が「32番目」というチームが決勝へと駒を進めた。相手は智弁学園(奈良)。「決勝戦ではなくて一つの試合だと思って、27個のアウトを一つずつ取っていこうと伝えて試合に臨みたい」。あくまでも謙虚に31日の大一番を見据えた。

 延長11回に決勝の中前適時打を放った4番・植田響は「最終打席まで打ててなくて、チームの足を引っ張っていたので、最後はもう自分が決める気持ちで打席に入った。神宮で王者になったのがプレッシャーにもなるんですけど、一つ一つ勝ち上がっていくというのが自分たちのモットーなので、それを崩さずやってきた」と笑顔。決勝進出に「信じられないが、ここまできたからには優勝目指して頑張りたい」と表情を引き締めた。

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