おかわり 待望1号 OP戦本塁打なし…「やっと」目覚めた

[ 2016年3月30日 08:45 ]

<ソ・西>9回1死、左越えにソロを放つ中村

パ・リーグ 西武6―2ソフトバンク

(3月29日 ヤフオクD)
 待望の今季1号は開幕4試合目で飛び出した。9回、141キロ直球を完璧に捉えた西武・中村の打球は、美しい放物線を描きながらヤフオクドームの左翼席中段へと吸い込まれた。「やっと打球が上がりましたね」。オープン戦は0本塁打だったが、2年連続で本塁打王に輝いている主砲が会心の一撃でお目覚めだ。

 ヒットも量産した。和田から4回に左前打。5回にも中前適時打を放ち、5年ぶりに国内復帰した左腕を打ち崩した。7回には左翼線への二塁打も放ち、昨年8月5日の楽天戦(コボスタ宮城)以来となる1試合4安打に「打たされるのではなくて、打てる球をしっかり打てた。(4安打は)珍しいですね。あすが怖い」とおどけてみせた。

 プロ15年目の節目のシーズン。「打率3割」と「最低でも40本塁打」という目標を掲げ、キャンプ、オープン戦を通じて状況に応じた打撃を強く意識してきた。「場面によって打球を上げたり、抑えて打ったり。技術というよりは意識の問題」。まさに、その「意識」が発揮された試合だった。和田に対しては「(手元で動く)ツーシームもあったのでコンパクトに振ろうと思っていた」との言葉通り、単打2本を打って攻略。一方、9回の本塁打は5点リードしていたため「思い切って真っすぐに合わせて打ちにいった」と狙い澄ました。本塁打と打率を両立させる「16年版おかわり君」の真骨頂だった。

 昨季はソフトバンクに7勝16敗2分けと大きく負け越した。「今年の西武が違うぞという印象を与えたい」と話してきた主砲。今季初対戦で王者を圧倒する快勝にも「まだ1試合。次の試合でしっかりした野球をやることが大事」と気を引き締めた。 (重光 晋太郎)

 ▼西武・秋山(3回に先制打を放つなど2安打1打点)チームとして和田さんを崩せたのは大きい。みんなでつないで点を取れた。

 ≪10戦未満で初アーチ 過去5度全て本塁打王≫中村(西)が4試合目で今季初アーチ。チーム10試合目未満で1号を放つのは(☆はパ最多)
 年 月・日  試 合 最終[本]
08 3・22 2試合 ☆46
09 4・5  3試合 ☆48
11 4・15 3試合 ☆48
12 4・1  3試合 ☆27
15 4・2  5試合 ☆37
16 3・29 4試合  ?
 と6度目でこれまでは全て本塁打王に輝いているが今季はどうか(他に14年も34本で本塁打王)。なお、ゲーム4安打は昨年8月5日楽天戦以来自身10度目の最多タイ。

続きを表示

2016年3月30日のニュース