池田高・蔦元監督 孫が描く「真実」 ドキュメンタリー来月公開

[ 2016年3月30日 08:05 ]

孫と過ごす蔦文也元監督

 甲子園で池田高校(徳島県)を3度の優勝に導き、2001年に亡くなった蔦文也元監督の姿を追ったドキュメンタリー映画「蔦監督~高校野球を変えた男の真実~」が全国公開される。

 メガホンを取ったのは、蔦さんの孫で映画監督の哲一朗氏(31)。11年1月に製作を開始し、5年がかりで教え子ら関係者40人以上の証言を集めた。昨年2月に亡くなった蔦さんの妻キミ子さんや、池田高校OBで元巨人の水野雄仁氏、元横浜の畠山準氏らのインタビューも行った。

 池田高校は1974年の春のセンバツ高校野球に出場。11人のメンバーで快進撃を続け、「さわやかイレブン」の愛称で親しまれた。強力打線が「やまびこ打線」と呼ばれ、82~83年には夏春連覇を果たした。

 その黄金期だけでなく、劇中では蔦さんが講演活動などで忙しくなって部員との間に溝が生じた事実なども紹介されている。

 哲一朗氏は「祖父の実像に近づくためには評価されていない部分も盛り込む必要があった」と作品に込めた思いを説明。「池田高校を応援してくれた全国の高校野球ファンの皆さまにこの映画を知っていただき、孫だからこそ描けた蔦文也の新しい一面をぜひ劇場でご覧いただけたら」と話している。

 ピアノ音楽はゴーストライター騒動で注目された現代音楽の作曲家、新垣隆氏(45)が担当。4月9日から東京・新宿で、その後は全国で無料公開される。

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