ソフトB和田「情けない」国内復帰戦 1644日ぶり本拠登板で6回4失点

[ 2016年3月30日 05:30 ]

<ソ・西>5回無死一、二塁、メヒアに左前適時打を打たれガックリの和田(右)と斐紹

パ・リーグ ソフトバンク2―6西武

(3月29日 ヤフオクD)
 まさか!ソフトバンク・和田毅投手(35)は29日、本拠地開幕の西武戦に先発。1644日ぶりにヤフオクドームのマウンドに立ったが、6回10安打4失点で降板し、5年ぶりの復帰戦を白星で飾ることはできなかった。オープン戦までは実戦20イニングで無四球、無失点と精密機械ぶりを発揮していたものの、この日は3四球。これが失点に結びついた。

 永遠のゼロ行進は突然止まった。今季オープン戦まで実戦20イニング無失点の防御率0・00でシーズンを迎えた和田が背番号と同じ21イニング目の3回2死二塁。136キロを西武・秋山に中前適時打され、初めて4つ目のベースを踏まれた。

 「(原因は)フォーム的なもの。初回からよくなかった。いろんな要因があると思います。情けない形になりました」

 2回まで打者6人で抑えたが、3回無死から炭谷に四球を与えると送りバントなどで2死二塁とされ、2巡目の秋山につかまった。4回にも1点を失い、3巡目になった5回は先頭・秋山の四球から栗山、メヒア、中村と3連打を浴び、2失点。5回終了で佐藤投手コーチに降板の打診を受けたが「中継ぎの負担を減らしたい」と6回まで志願し、10安打4失点。無失点のまま上がった本拠地開幕戦のマウンドは悔しさと課題が残った。

 コンビもまだ、完成途上だ。工藤監督は5回裏にベンチで和田と斐紹の前に立った。「打たれるとそのボールが(リードの選択肢から)消え、投げる球が無くなっている。そこをもう一度しっかり考えながらやってみよう」。今後の宿題を与えたのだ。和田は「きょうに関しては僕のボールが悪い。斐紹は関係ない」とかばったが、23歳の斐紹はまだ育成段階。育てながら勝つという難題も和田だからこそ、期待したい部分でもある。

 開幕2カード連続で初戦を落とすのはダイエー時代の96年以来実に20年ぶりの屈辱だ。ただ、工藤監督は「打たれないピッチャーはいない。打たれてその中でどうするかだと思う」と日米通算112勝左腕の修正力に期待。和田も同じだ。「次はこういうことが絶対ないようにしたいです」。試合後もマウンド上のように目は鋭かった。 (福浦 健太郎)

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