秀岳館「阿蘇山よりも燃えたぎる」 高松商と“最強打線決定戦”へ

[ 2016年3月30日 05:30 ]

フリー打撃を行う秀岳館・九鬼主将

第88回センバツ高校野球準決勝 秀岳館―高松商

(3月30日 甲子園)
 第88回選抜高校野球大会は、30日に甲子園で準決勝2試合が行われる。休養日だった29日は、勝ち上がった4校が各地で調整した。鍛治舎巧監督(64)率いる秀岳館(熊本)は、高松商(香川)との打撃戦を想定し、練習のほとんどを打撃に充てて振り込んだ。2年ぶりの優勝を狙う龍谷大平安(京都)は春夏通算100勝目を懸けて智弁学園(奈良)と対戦する。

 打力と勢いではどこにも負けない。初のベスト4進出を果たした秀岳館は、兵庫県西宮市内のグラウンドで調整。鍛治舎監督は「打撃戦の接戦に持ち込みたい。投手は総動員。阿蘇山よりも燃えたぎる情熱を胸に力を出せば結果は出ます」とNHK高校野球解説でおなじみだった通る声で意気込みを語った。

 28日の準々決勝で木更津総合(千葉)に9回逆転サヨナラ勝ち。劇的勝利の余韻が残ったこの日の調整では、打力が自慢のチームらしく、2時間のうちほとんどを打撃練習に充てた。秀岳館はこれまで3試合で計24得点を挙げ、高松商も同29得点と打線が強力で打撃戦が予想される。ナインはカーブ、スライダーを操る高松商のエース浦の対策として、打撃マシンの一つを変化球に設定。マウンドから約5メートル前に置いたフリー打撃で打ち合いへの準備を整えた。

 打線のキーマンとなるのは4番・捕手の九鬼主将だ。父・義典さんは池田(徳島)の捕手として86年春優勝含め、春夏4度甲子園に出場。「父にはまだ何も勝ててないし実績では超えられないので、技術面で追いつきたい」と力を込めた。

 打撃練習では快音を響かせていた九鬼は「みんないい状態。この勢いのまま突っ走りたい」と思いを語った。頂点まであと2勝。センバツ初勝利から、16点大勝、9回逆転サヨナラ勝ちと勢いに乗る秀岳館が一気に頂点まで駆け上がる。

 ≪熊本VS香川 春は初≫センバツでの熊本勢と香川勢の対決は今回が初だが、夏の甲子園では34年と96年に2度対戦し、いずれも熊本勢が勝利している。34年は、準々決勝で熊本工が5―1で高松中(現高松)を下した。熊本工は、元巨人の名捕手・吉原正喜が活躍した。96年は、3回戦で熊本工が5―1で高松商を退けた。

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2016年3月30日のニュース