マエケン、MVP男迷想させた 1球ごとに7度も!なりふり構わず

[ 2016年3月29日 05:30 ]

<レッズ・ドジャース>5回1/3を4安打3失点の前田(AP)

オープン戦 ドジャース6―7レッズ

(3月27日 グレンデール)
 メジャー屈指の強打者を本気にさせた。ドジャース・前田健太投手(27)が27日(日本時間28日)、レッズ相手のオープン戦で5回1/3を4安打3失点(自責2)。予定の球数に達して降板し、敗戦投手となったが、仕上がりの良さを示した。レ軍主砲で10年ナ・リーグMVPのボットは、無安打で迎えた6回に苦肉の「瞑想(めいそう)ポーズ」を繰り返して精神統一した末に中前打。一矢を報いるとともに、前田の投球術を絶賛した。

 日焼けした前田の顔に充実感がのぞいた。「最初は結果を求めた。その後は試したいこともできた」。オープン戦5試合の防御率は1・89。エースの現役最強左腕カーショー(2・25)を上回る。この日は失策絡みなどで失点したが、状態が悪いなりに試合をつくった。その傍ら、懸命にもがいていたのが敵軍の3番打者・ボットだ。

 2打数無安打で迎えた6回の第3打席。前田が1球投げるごとに打席内で両膝に手をつき、地面の一点を見つめるようにかがんだ。ざわつく球場内。ベンチに体調不良を訴えるわけでもない。テレビ解説を務めたドジャース伝説のOB、オレル・ハーシュハイザー氏も「野球用のロータス・ポジション(瞑想ポーズ)かな」とあっけにとられた。

 同じポーズを繰り返した末の8球目、やや甘く入った外角直球を中前打。ボットは「駆け引きだよ」と明かし、「打てなかったら仕事をなくしちゃうからね」と苦笑いした。第1打席は2球で追い込まれ、内角ぎりぎりのツーシームで見逃し三振。リーグ最多四球が4度と屈指の選球眼を誇る男はこの一球に「いい球だし、いい(球種の)選択。私の負けだ」と舌を巻いた。第2打席はチェンジアップを打たされ中飛。同一リーグのレ軍とド軍は今季、7試合対戦がある。6回は日本から来た新人に対し、なりふり構わず結果を求めた。

 一方の前田は、ボットの「奇策」にも「テンポは邪魔されたわけではない。気にならないですね」と冷静だった。大リーグでは日本と同様、試合時間の短縮を推進。ボットも投球間のリズムの中で打席を外さずにポーズを繰り返した。昨季も打率・314、29本塁打、80打点を記録したメジャーを代表する強打者は「ポテンシャルの高い投手。制球良く投げられたらMLBでかなり成功するだろう」と称えた。

 5回1/3を3失点だった前田。チェンジアップが不調でカウントを悪くした反省を残しつつも「他のボールで抑え、修正できたのでいい練習になった」と収穫の方が多かった。「環境に慣れながら結果を出していくのが一番の課題だった。今は不安がないに等しい」。4月1日(日本時間2日)、ドジャースタジアムでのエンゼルス戦でオープン戦最終登板。万全の準備を経て、公式戦デビューの同6日(同7日)のパドレス戦へ向かう。(グレンデール・奥田 秀樹通信員)

 ◆ジョーイ・ボット 1983年9月10日、カナダ・トロント生まれの32歳。02年ドラフト2巡目指名でレッズ入り。10年に打率.324、37本塁打、113打点でナ・リーグMVP。10~13年に球宴選出。今季年俸は2000万ドル(約22億8000万円)。9年通算で1110試合、打率.311、192本塁打、633打点。右投げ左打ち。

 ▼ド軍、デーブ・ロバーツ監督 前評判通りというか、それ以上。捕手とのコミュニケーションもうまくいっているし、全てに満足。

 ▼ド軍、リック・ハニーカット投手コーチ いい投球が続いている。安定感があるのが長所。

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