海星4投手リードの田川 大敗も「楽しくできました」天国の父に感謝

[ 2016年3月29日 06:19 ]

<海星・高松商>8回表2死、高松商・植田響(左)が放った左越えソロの行方を見つめる海星・田川捕手

第88回選抜高校野球大会 準々決勝 海星8―17高松商

(3月28日 甲子園)
 亡き父への感謝を胸に最後まで笑顔でプレーした。海星(長崎)の扇の要・田川賢汰捕手(3年)は、高松商打線を相手に4投手をリードしたが17失点。「自分の力が通じなかった。相手が上でした」と潔く完敗を認め、「最後まで楽しくできました」と振り返った。

 長田(兵庫)との1回戦では2―2の4回1死三塁から決勝の一塁内野安打。この日も4―10の7回2死一、三塁から中前適時打を放ち、球場を沸かせた。諦めずに粘り強く戦ったが、8―17の乱打戦を落とし、初の4強入りはならなかった。

 中学3年時に父・博秋さんが心筋梗塞で亡くなった。48歳の若さだった。幼いころから父とキャッチボールをして育ち、西浦上中で野球部に入った。海星OBの父は亡くなる直前、「海星でレギュラーをとってほしい」と応援していた。その願いをかなえ、さらに同校のセンバツ初勝利という歴史をつくった。

 1回戦前の22日。全選手が両親へ手紙を書き、発表し合った。田川は両親への感謝をつづり、チームメートは涙を流した。全員が読み終わると、サプライズで両親から息子への手紙が用意されていた。母・みどりさん(49)が書いた手紙には「甲子園を楽しんで」と書いてあった。「気持ちが楽になった。楽しもうと思った」。最後まで憧れの舞台で思いっきり全力プレーをした。

 もちろん、負けた悔しさはある。「満足していない。夏に向けてしっかりやりたい。父は天国でいつも見守ってくれている」。夏はさらにたくましく成長した姿を両親に披露する。(青木 貴紀)

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