ブラジル出身異色左腕 広島・オスカルが新人12球団一番乗り1勝

[ 2016年3月28日 05:48 ]

<広・D>7回1イニングを無失点に抑え、吠えるオスカル

セ・リーグ 広島6―3DeNA

(3月27日 マツダ)
 真っ赤に染まったマツダスタジアムのお立ち台。実直なブラジリアンの笑顔がはじけた。「ビックリしています。ここで1勝できて、本当、最高です!」。12球団の新人の誰よりも早く手にしたプロ初勝利。広島のドラフト6位・オスカルはウイニングボールをしのばせた左ポケットを大事そうに何度もさすった。

 味方が同点とした直後の7回からマウンドへ。先頭の柴田はツーシームで二ゴロ。続く戸柱に左前打され、代打・宮崎にもゴロで足元を破られたが、遊撃手・田中が好捕して遊ゴロ併殺を完成。「抜けたと思いましたが…田中さんが捕ってくれた。さすがです」。1イニングを打者3人で、無失点で切り抜けた。その裏に味方が勝ち越し、8、9回はジャクソン、中崎の勝利の方程式をベンチから祈るように見守った。

 初勝利を呼んだのは海を越えた絆だった。右も左も分からないキャンプで声を掛けてくれたのが、同じく新加入のルナ。オスカルの母国語はポルトガル語だが、小学校時代の指導者がキューバ人だったため、スペイン語も話せる。「何、食べた?とか、日常の話ですよ。凄い選手なのに、とても優しくしていただいた」。ルナも「彼のスペイン語は完璧に近い」と笑顔で大歓迎。雑談に花を咲かせ、一気に打ち解けた。7回無死一、三塁、オスカルに初勝利をもたらす決勝点は、そのルナの三ゴロから生まれた。

 サンパウロに住む父・嗣光さん(72)、母・早苗さん(64)には週2、3度のメールで近況を報告する。料金が高額なため、電話は月に一度だ。「いい報告ができますね。いつかは両親を広島に呼びたいです」。28日は25歳の誕生日。ダブルの喜びを胸に、月に一度のぜいたくをすると決めている。 (桜井 克也)

 ▼広島・緒方監督 オスカルは持ってるよね。新人で経験もまだないので、ずっとゼロで抑えられるとは思っていないが、今の向かっていく気持ちを忘れずにやっていってほしい。

 ◆仲尾次 オスカル(なかおし・おすかる)1991年3月28日、ブラジル・サンパウロ州生まれの24歳。カントリーキッズ高から白鴎大を経て、Hondaでは主に救援として活躍。13年WBCではブラジル代表の予選突破に貢献し、本大会の日本戦にも登板した。契約金3000万円、年俸800万円。1メートル78、78キロ。左投げ左打ち。

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