ラミ「ワンダフル」初勝利 ドラ3柴田起用ズバリ!

[ 2016年3月26日 05:30 ]

<広・D>勝利投手の井納(左)、決勝打の柴田(右)と初勝利のウイニングボールを手に笑顔でVサインのラミレス監督

セ・リーグ DeNA2-1広島

(3月25日 マツダ)
 ウイニングボールを大事そうに右手で握り、左手で「ビクトリー」を示すピースサインをつくった。初采配を白星で飾ったDeNA・ラミレス監督は満面の笑みで、日本語で「うれしいです」。さらに英語で「特別な勝利。夢がかなった。歴史をつくることができた」と感慨深げに話した。

 白星をもたらしたのは、朝まで悩んで抜てきしたドラフト3位の柴田だった。2回1死二、三塁。オープン戦で打率・375を残した国学院大出の22歳がプロ初打席で昨季セ・リーグ防御率1位、広島・ジョンソンの初球を打って出る。中前への先制2点打でプロ初安打初打点。ドラフト制後の新人で19年ぶり4人目の開幕戦決勝打となり、大胆起用が的中した。

 宿舎で行われた試合前ミーティング。ラミレス監督は全選手を前に語り掛けた。「我々は大きな期待を背負っているが、自分たちに期待をしないと何も始まらない。さあ、勝ちに行こう!」。その場で先発を伝えられた柴田は「勝つためにやってやろうという気持ちになった」と振り返る。

 ウイニングボールの行方を問われた指揮官は「剣侍(けんじ)君に触らせて遊ばせようかな」と笑った。監督は夢の仕事だったとはいえ、重圧は並大抵ではない。支えは美保夫人(33)と昨年4月21日に誕生した長男の剣侍君だ。昨年12月には家族を連れ、ウインターリーグに参加した筒香に会いにドミニカ共和国を訪問。「筒香がめっちゃ可愛いって言ってくれたよ」。このときばかりはパパの顔になった。「妻と剣侍の存在が支えになっている」。広島にも家族とともに入った。

 チームとしては開幕戦は3年ぶりの勝利。「ワンダフルな一日だった。あすは新しい一日。また勝てるように」と先をにらんだ。(中村 文香)

 ◆柴田 竜拓(しばた・たつひろ)1993年(平5)12月16日、岡山県生まれの22歳。岡山理大付―国学院大。東都大学リーグでベストナイン2度。昨年はユニバーシアード日本代表に選ばれ、優勝に貢献。1メートル67、68キロ。右投げ左打ち。

 ≪外国人新監督は9人中8人が…≫新任のラミレス監督(D)が開幕戦勝利。2リーグ制以降、開幕戦から指揮を執った外国人新監督はラミレス監督が9人目で、うち95年バレンタイン監督(ロ)を除く8人が勝利。セでは6人全員が初陣勝利を収めている。

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2016年3月26日のニュース