鍛治舎監督、初戦突破も反省 自らの采配を“解説”「継投は難しい」

[ 2016年3月23日 17:40 ]

<秀岳館・花咲徳栄>初戦を突破し、九鬼(左)と笑顔を見せる秀岳館・鍛治舍監督

第88回選抜高校野球大会1回戦 秀岳館6―5花咲徳栄

(3月23日 甲子園)
 初の初戦突破を果たした秀岳館(熊本)の鍛治舎巧監督(64)が、反省混じりで花咲徳栄との1戦を振り返った。

 「継投っていうのは難しいと痛感しました」。

 3回に1点を先制されるも、その裏に5安打集中で5点を挙げ、一時は4点をリード。だが、8回に肝を冷やす展開になった。先発・堀江に続いて6回からマウンドに送った2番手の田浦が6、7回の2イニングで打者6人から5三振を奪う素晴らしい投球を披露。8回も続投させたところ、その田浦が先頭打者に死球を与えてから3本の二塁打を浴びて3点を返され、1点差まで詰め寄られた。

 「あまりにも6回、7回が良かったので、そのままいったんですが、見事に甘い球、あるいは力のない球ははね返されましたね。甲子園は甘くない、と思いました」。松下電器(現パナソニック)元監督で、NHKの甲子園中継の名解説者としても知られる鍛治舎監督。14年4月からチームの指揮を執っているが、甲子園ファンには聞きなれた優しい声で「はじめから3人(の投手)でつなぐ計画でしたが、ちょっと交代が遅れたかな、と。あまりに(田浦が投げた)6回、7回が良かったものですから…。遅れてしまいましたね。これはもう監督の責任です。早くマウンドをおろしてあげれば良かったかな、と。反省しています」と、自身の采配を冷静に“解説”し、教え子を思いやった。

 それでも、さらに1死二塁と一打同点の場面で登板したエースの有村が後続を抑え、9回のラストイニングも2三振を奪うなど3人でピシャリ。「気持ちのしっかりした子なので、そういう子を最後に送ろうということは試合前からチームの中でも徹底していましたので、彼の持ち味をしっかり出してくれたと思います」と胸をなで下ろし、「いい投手をある程度打ち込めましたので、これは一つ、選手たちの自信になるだろうと思います」と相手のプロ注目左腕・高橋昂から6回で10安打を放った打線を称えることも忘れなかった。

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2016年3月23日のニュース