岩貞“第6の男”に 金本監督「最後に急浮上した」

[ 2016年3月22日 06:55 ]

<オ・神>力投する岩貞

オープン戦 阪神2―2オリックス

(3月21日 京セラドーム大阪)
 巡ってきたビッグチャンスをものにした。先発した岩貞が、5回5安打1失点の好投を披露して、先発6番手の座をたぐり寄せた。

 「落ち着いて、やってきたことをある程度できたかなと思う」

 序盤のピンチも冷静に対処した。先頭の吉田正に右越え二塁打を浴びたが、犠打を狙った西野の三塁方向への飛球を自らダイレクト捕球して飛び出した二塁走者も刺して併殺。初回を無失点で終え、リズムに乗った。

 「スライダーを投げる前にシュートとチェンジアップを(内角へ)使って、外をうまく使えた」と、決め球に使ったスライダーで、おもしろいように空振りを奪った。

 5回も、1点を失って、なお2死三塁で迎えた吉田正をスライダーで空を切らせて、この日7個目の三振。「カーブとか緩急をうまく捕手が引き出してくれた。まっすぐも自信を持って、思い切り投げることができた」と手応えを口にした。

 キャンプ中に左肩の張りを訴えたため、3月に入って2軍降格。先発枠争いから大きな後退を余儀なくされながら、必死のペースアップで、再び競争の場に戻って来た。本命だった秋山が18日の中日戦で4回4失点ともたついた中、大外から一気にまくってきた。

 金本監督も「キャンプ終盤に脱落したんかね? 肩の違和感で。ああ、もうこれで終わったと思っていたら、最後の最後でね。急浮上してきやがって」とうれしい“誤算”に頬を緩めた。秋山との一騎打ちの様相で、両者とも次回は2軍戦に登板予定で、結果を踏まえて断は下される。

 「あと1、2回とアピールしないと。(好投を)続けることに意味がある。開幕に入ることもまだ諦めていないので。遅れた分を取り戻したい」。“逆転劇”を演じる決意が背番号17からみなぎった。(遠藤 礼)

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2016年3月22日のニュース