開星 4番・福間2点適時打及ばず「雰囲気にのまれた」

[ 2016年3月22日 05:30 ]

<八戸学院光星・開星>敗戦に肩を落とす開星ナイン

第88回選抜高校野球大会1回戦 開星2―6八戸学院光星

(3月21日 甲子園)
 1回戦が行われ、6年ぶり3度目出場の開星(島根)は2―6で八戸学院光星(青森)に敗れた。3点を追う3回に福間塁外野手(3年)が2点適時二塁打を放って反撃。エース・吉川貴大投手(3年)は自己最速を4キロ更新する147キロをマークしたが、中盤に守備のミスもあり痛い失点を喫した。

  父の目の前で4番の仕事を果たしたが、勝利には一歩、及ばなかった。チームの全2得点を叩き出した福間は、硬い表情のまま「負けて悔しいです」と絞り出した。

 前日20日、大田高で87年選抜に出場した父・武さんからアドバイスをもらっていた。「思いっきり楽しんでこい。緊張を吹き飛ばす意味でも、初球から振れ」―。だが、第1打席の初球、そして2球目も福間のバットは動かない。「甲子園の雰囲気に、のまれたところがありました」。好球を見極めて3球目を振り抜くと、打球は左前へ弾んだ。第2打席は3点を追う3回2死二、三塁。4球目の甘く入ったスライダーを叩き、左中間を深々と破って2者を迎え入れた。

 父との二人三脚で成長してきた。5歳で父がコーチを務めるチームに入り、中学時代は素振りやティー打撃に何百球も付き合ってくれた。開星入学後に送球難で悩んだ時には、毎週のように大田から、開星のある松江までやってきて指導してくれた。「おまえならできる」と励ましてくれる父は憧れであり、追い付き追い越したい存在だった。スタンドで観戦した武さんは「口では“(父を)超えたい”と言っていましたが、選手としてはもう超えたと思っています」。自らが甲子園で記録した2安打1打点を上回る、2安打2打点の愛息を頼もしげに見つめた。

 「また甲子園に戻って来られるように、一から野球を頑張りたい。今度は勝ちにこだわりたい」

 尊敬する父も、自らも果たせなかった勝利をつかむため、もう一度戻って来ることを誓い、聖地に短い別れを告げた。

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