オコエ「サクラ咲く」開幕1軍決定 高卒新人で球団初

[ 2016年3月22日 05:30 ]

<D・楽>8回の守備について中前打を処理するオコエ

オープン戦 楽天1―8DeNA

(3月21日 横浜)
 出たぞ、合格通知!注目を集めてきた楽天ドラフト1位・オコエの開幕処遇。オープン戦最終戦となったDeNA戦(横浜)の後、梨田監督が「東京はきょう開花宣言あったの?」と切り出す。「桜咲く、でいいんじゃないでしょうか」と春の便りになぞらえて開幕1軍入りを明言した。

 昨夏の甲子園を沸かせた守備と走塁にはもともと定評があり、課題は打撃だった。春季キャンプ初日は打球が前に飛ばず悪戦苦闘。それでも池山打撃コーチと二人三脚でフォームの改造に取り組み、19日の巨人戦(東京ドーム)で山口から左前適時打を放つなど、オープン戦は打率・174ながら得点圏では5打数3安打4打点と勝負強さを発揮した。指揮官は「よくやったよ。守備は魅力だし、お客さんを喜ばすことができる」と18歳の持つスター性を評価した。

 楽天の高卒新人では07年田中(現ヤンキース)、14年松井裕が開幕ローテーション入りしたが、登板日の関係で開幕日に登録されておらず「開幕1軍」となると球団初。プロ入り直後からの目標をクリアしたオコエは「ここまで残れるとキャンプ初日からはイメージが湧かなかった。チームに貢献できるプレーをしたい」と素直に喜んだ。

 ただ、歩む道は険しい。登板順が遅いローテーション投手は順を追って登録されるのが一般的で、その分、ベンチ入り野手の数は減る。オコエの起用法は、この日のように守備固めや代走が中心。1軍に居続けるためには与えられた少ない出番で存在感を示す必要がある。「とにかく結果を自分の力で出さないと。1軍で勉強したいので一日でも長くいられるようにしたい」。開幕1軍はまだ一分咲き。二分、三分と成長を続け、いつか満開の桜を咲かせてみせる。(徳原 麗奈)

 ▼楽天・池山打撃コーチ 結果を出せなければ2軍になる。1軍に居続けるには実力も運も必要。

 ▼楽天・米村外野守備走塁コーチ まだまだ半人前だが勝負勘とか持っているものはある。1軍の空気の中で育てないと。

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2016年3月22日のニュース