２死満塁ピンチで救援！鹿実・谷村　100キロ台変化球で切り抜けた

＜常総学院・鹿児島実＞好救援を果たした鹿児島実・谷村はグラブタッチで笑顔

第８８回選抜高校野球大会１回戦 鹿児島実６―２常総学院

（3月20日 甲子園）
　鹿児島実の継投策がピタリと決まった。先発した背番号１の丸山が、１点リードの６回に２死満塁のピンチを招いた場面で、背番号１０の下手投げ・谷村にスイッチ。

　すると１００キロ台の緩いスライダーで狙い通りに打者のタイミングを外し、捕邪飛に打ち取りピンチを脱した。その後も最速１２０キロの直球を低めに集め、結局打者１２人に対し、わずか２安打に抑えてベンチの期待に応えた。

　宮下監督は「谷村はいつも淡々と投げる。この舞台でもやってくれると信じていた」と頬を緩めた。谷村は一般入試で入部し、高校１年の秋に指揮官が内野手から下手投げに転向させた「秘蔵っ子」。球種は直球とスライダーだけだが、制球力と抜群のマウンド度胸で幾度も火消し役を担ってきたという。最後まで常総学院打線をのらりくらりとかわした殊勲者は「次も丸山と支え合いながらやっていきたい」と力を込めた。