楽天ドラ3茂木 44年ぶり新人OP戦連発 遊撃で開幕スタメン前進

[ 2016年3月17日 09:05 ]

<オ・楽>4回1死、茂木は右中間に2打席連続となるソロを放つ

オープン戦 楽天6-4オリックス

(3月16日 京セラD)
 小柄な体に詰まったパワーを見せつけた。楽天のドラフト3位・茂木が2回に先制ソロ。1メートル71の22歳は12球団の新人一番乗りとなる本塁打を左翼席へ叩き込み、楽天の新人では史上初のオープン戦アーチともなった。

 「食らいつくことだけしか考えてなかった。自分のスイングでホームランにできたのがよかった」。勢いに乗る。4回にも「完璧です」と自画自賛の一打で右中間席に叩き込んだ。右へ左へ。新人のオープン戦2打席連続本塁打は72年の佐々木恭介(近鉄)以来44年ぶり2人目の快挙。試合前まで打撃不振に苦しんでいた姿がウソのようだった。

 早大では4年時に優勝した大学選手権で打率・615、2本塁打と大活躍。MVPに輝くなど打力を評価されてプロ入りしたものの、オープン戦でここまでわずか1安打だった。16打席連続で無安打。プロの壁にぶち当たった茂木に、的確な助言を送ったのは米村外野守備走塁コーチだった。

 「(バットの)ヘッドが滑っている」。インパクトの瞬間にヘッドが下がり、打球に伸びが出ない。それを「滑る」と指摘してもらったおかげで修正に乗り出した。試合前のティー打撃ではグリップを握る際、左手と右手を指2本分離してバットを振り「ヘッドが立つ感覚を取り戻した」と2打席連発につなげた。

 早大では主に二、三塁を守っていた。しかし、二塁には名手・藤田、三塁にはFA移籍の今江がいる。出場機会を増やすために遊撃に挑戦しており、梨田監督は「ショートで十分使える。後藤、哲朗、(ドラフト2位の)吉持もいるが、きょうのホームランはインパクトがあった」とレギュラー争いで一歩リードした。

 チームの新人野手が開幕スタメンに名を連ねれば球団史上初めて。名前の通り、自慢の打力で“もぎ”取ってみせる。 (徳原 麗奈)

 ≪72年「ヨッシャー」佐々木恭介以来≫茂木(楽)が2回に先制ソロ。今季オープン戦のルーキー本塁打一番乗りを果たし、楽天では創設12年目にして初のオープン戦新人アーチにもなった。茂木は4回にも2打席連続の2号ソロ。ドラフト制以降、新人のオープン戦1試合2本塁打は、03年2月23日巨人戦の下山(近鉄)以来5人目。うち、2打席連続は、72年3月29日中日戦の佐々木恭(近鉄)に次ぎ44年ぶり2人目だ。

 ≪茂木 栄五郎≫

 ☆生まれ 1994年(平6)2月14日、東京都生まれの22歳。

 ☆サイズ&投打 1メートル71、75キロ。右投げ左打ち

 ☆球歴 小1から武蔵府中リトルで野球を始め、桐蔭学園では甲子園出場なし。早大では1年春、4年春とベストナインを2度獲得し、3年秋には打率・514で首位打者。優勝した昨年の大学選手権ではMVPに輝いた。15年ドラフト3位で楽天入団。

 ☆ニックネーム 同期入団で4歳年下のオコエから「栄ちゃん」と呼ばれている。
 ☆趣味 映画観賞。好きな女優は「東京無国籍少女」で主演した清野菜名。

 ☆座右の銘 「何事にも挑戦」。

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