釜石 ドキドキ初甲子園 エラー連発、時間切れで校歌歌えず…

[ 2016年3月17日 05:30 ]

他のナインがグラウンドを整備する中、マウンドの感触を確かめる釜石・岩間(背番1)

 第88回選抜高校野球大会(20日から12日間)の甲子園練習第2日が16日に行われ、21世紀枠の釜石(岩手)など13校が調整した。20年ぶり2度目出場の釜石は全30分間を課題の守備練習に費やしたものの、緊張からミスを連発。練習の最後に予定していた校歌も時間不足で歌えずに終わってしまったが、本番では小豆島(香川)との21世紀枠対決を制し、校歌を響かせる。最終日の17日は13校が練習する。

 釜石ナインの体はガチガチに固まっていた。初めて足を踏み入れた憧れの舞台。佐々木偉彦監督は、無意識のうちに雰囲気に圧倒された選手の動きを見て、思わず苦笑いを浮かべた。

 「緊張感MAX。ひどいな~と思って、笑っちゃいました。こんなに緊張しているのを見るのは初めて。顔もこわばっていた」

 打撃練習は行わず、割り当てられた30分間は昨秋の公式戦9試合で計20失策した課題の守備練習に専念すると決めてきた。クッションボールの処理やノックなど練習内容は選手が考案。ところが…。いざ始まると内野ゴロを“トンネル”したり、送球をポロリとやるミスが続発。フォースプレーの練習なのに送球を捕った内野手がタッチプレーの動きをするなど、普段の学校練習とは明らかに様子が違っていた。

 同校は毎日の練習を「試合」と呼び、最後に整列して校歌を歌うのが日課だ。甲子園練習でも歌声を響かせる予定にしていたものの「時間がなくなって、できませんでした」と菊池智主将。21日に小豆島に勝利するまで“お預け”となったが、キャプテンは「甲子園の景色や土の感触などを確かめられて良かった」と充実感をにじませた。

 小学5、6年時に東日本大震災で大きな被害を受けた部員たちは、被災地の代表として注目を集める。センバツでの合言葉は「歴史をつくる」だ。この日は甲子園出場回数を表すオレンジ色の線が2本入ったストッキングを初披露。菊池智は「自分たちで一つ歴史を刻めた感じがします」と喜んだ。20年前は初戦敗退。21世紀枠出場校の最高成績の4強以上を目標に掲げる佐々木監督は「十分に準備して、まずは1勝」と気を引き締める。

 神戸市内の宿舎には地元企業「釜石鉱山」からミネラルウオーター「仙人秘水」500ミリのペットボトル24本入りが30箱(約11万円相当)が届いた。片道約15時間かけて甲子園を訪れ、試合終了後にとんぼ返りする0泊3日の弾丸応援バスツアーも企画されている。夢のマウンドに立ったエース岩間は「ワクワクした。甲子園で勝って歴史をつくりたい」と決意を込めた。 (青木 貴紀)

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