工藤監督ゆくゆくはV10構想も!?強いチームへのこだわり

[ 2016年3月15日 06:55 ]

孫オーナー(左)と握手を交わす工藤監督

 ソフトバンクの工藤公康監督(52)や選手らが14日、東京都港区のソフトバンク本社で行われた「激励会」に参加した。前年の激励会で孫正義オーナー(58)から「投手王国」の建国指令を受けた指揮官は「投手王国できたんじゃないかと思います」と報告。90~92年の西武以来、24年ぶりの日本一3連覇に向け自信を見せるとともに、その先にある夢のような数字にも挑む。

 がっちりと握手を交わした工藤監督は、孫オーナーに2連覇を報告するとともに1年前にもらった宿題の答えを出した。

 「オープン戦の成績を見てもらっても分かるように、投手が凄く頑張ってくれている。防御率は0・89。投手王国ができたんじゃないか、と思っているところもあります」

 昨年3月のこの激励会で「投手王国をつくってほしい」と手を握られた。昨季はリーグトップの防御率3・16で独走優勝を果たし、今季はまだ、開幕前だがオープン戦は9試合で6勝3分け。チーム防御率0・89と常識を覆すような投手陣をつくり上げた。「凄いよね。1点取れば負けないんだから」。その言葉通り、練習試合の5勝0敗を加えれば対外試合14戦無敗だ。ただ、気は緩めない。指揮官は前出のコメントに「より、引き締めてやらないといけないのがシーズンだと思う」と付け加えることも忘れなかった。

 それでも現時点で昨季以上の手応えは実感している。ソフトバンクグループの約500人の社員の前で「工藤節」は全開だ。「(日本一)3連覇できたとすれば24年ぶりです。勝ったチームはすべての球団から目標にされる。立ちはだかってくるチームにより、大きな力で立ち向かって絶対、3連覇の期待に応えたいです」。24年前の3連覇は指揮官自身、中心選手として活躍していた西武が成し遂げた。当時、連覇を阻止すべく、相手がことごとくエースをぶつけてきたという経験もした。それほどの壁を乗り越えるためには大きな力が必要なことを肌で知っている。

 孫オーナーはもっと先も見据えている。「可能な限り(連覇は)伸ばしてほしいと思います。こだわりたい。記録は伸ばせば伸ばすほど、いいもの」。その視線の先にあるものは、指揮官も分かっている。「オーナーも言われるように強いチームは勝つことによりつくられます」。両者とも具体的な数字こそ言わなかったが、巨人のV9を超えるV10構想が頭にはある。(福浦 健太郎)

続きを表示

2016年3月15日のニュース