オコエ 進化のOP戦初タイムリー 冷静にフォーク狙い打ち

[ 2016年3月14日 05:30 ]

<楽・中>5回、オコエが栗原の左前適時打で生還

オープン戦 楽天6-4中日

(3月13日 静岡)
 2球で追い込まれても冷静だった。楽天のドラフト1位・オコエは3球目のフォークを見極めてボール。続いた4球目のフォークに食らいつき、打球は三遊間をしぶとく破った。オープン戦初タイムリー。開幕1軍に向けて、また歩を進めた。

 「追い込まれてから変化球への対応を意識するようにしました。キャンプが始まった頃に比べれば、打席でいい形で待てていると思います」。3回に代走で途中出場し、本職の中堅ではなく「ノックも受けたことがない」という右翼の守備に就いた。4回2死では森野の大飛球を見失うミス(記録はエンタイトル二塁打)も犯したが、5回1死三塁で適時打。汚名を返上し、栗原の左前打で二塁から快足を飛ばして生還した。紅白戦や練習試合なども含めた実戦16試合で打率・211も、打点は10。梨田監督は右翼起用について「中堅以外もプレーできるようになってほしいから」と説明するなど、1軍の「戦力」として認めている。

 ライバルとの対戦もあった。7回先頭で、マウンドには中日のドラフト1位・小笠原。昨夏の甲子園準決勝以来の対戦は二飛に終わった。「球の出どころが見えにくくなっていて、差し込まれる感じがあった。自分だけでなく、みんなもレベルアップしていると思った」。昨夏のU―18W杯では高校日本代表でともに戦った仲間。昨夜、電話で連絡を取った小笠原はもちろん、ロッテの平沢らプロ入りした同期たちとは「いつかトップチーム(侍ジャパン)で集まろう」と約束している。

 15日の西武戦(西武プリンス)は若手中心で臨むため、6日ソフトバンク戦(倉敷)以来5試合ぶりのスタメン出場が濃厚。実家のある東京都東村山市と球場が近く、幼少期は西武のファンクラブ会員だった。その相手との対戦で活躍し、開幕1軍をさらに引き寄せる。 (山田 忠範)

 ▽15年夏甲子園の小笠原VSオコエ 準決勝で小笠原の東海大相模とオコエの関東第一が対戦。東海大相模が10―1とリードした8回、先発の吉田(現オリックス)に代わり小笠原が救援登板した。だがいきなり2点を失い、なお2死二塁で1番・オコエと対戦。2球目の147キロ直球で二ゴロに打ち取り、反撃を断った。そのまま東海大相模が10―3で勝ち、決勝に進出。オコエは5打数1安打0打点だった。

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