ボールでもつい…阪神マテオ 中田驚かせた「予想以上の曲がり」

[ 2016年3月13日 08:30 ]

<神・日>6回2死二塁、中田は投手・マテオの前に空振り三振に倒れる

オープン戦 阪神0-1日本ハム

(3月12日 甲子園)
 侍ジャパンの4番を手玉に取った。新守護神候補のマテオが6回に登板。2死二塁のピンチを招いたものの中田を空振り三振に仕留め、2月27日の韓国・サムスン戦から続く自身の対外試合登板の無失点を4試合に伸ばした。

 「(中田がこの日、本塁打したのは)知っていたので、ボールを低くということを意識した。(中田は)向こう(メジャー)で3Aではなく、メジャー級の選手。そういうレベルの高い選手と対戦することは自分にとってもプラス」

 圧巻の中田斬りだった。2ボールから自慢のスライダーを2球連続でバットに空を切らせた。最後ももちろん絶対の自信を持つ決め球スライダーを外角へ。見逃せば完全なボール球だったがバットは止まらずハーフスイングで空振り三振となった。国際試合も経験豊富な中田でさえ「(1球しか)ストレートがなかったので、的が絞りにくかった。スライダーの曲がりは大きいと聞いていた。でも、予想以上に曲がりが大きかった」と“魔球”に驚きを隠せなかった。

 この日は1死から田中賢に対外試合初安打となる右前打を許し、初めて走者を背負っての投球となった。中田の打席では一塁に2度、素早いけん制球も披露。金本監督も「きょうは速いけん制もしていた。(走者を背負っても)余裕、自信を持っているんじゃないかな。(陽岱鋼(ヨウ・ダイカン)、中田を三振に仕留めた)スライダーは相変わらず、いいよね」と目を細めた。

 キャンプ序盤に多くの人が抱いた不安も過去のものとなり、新守護神として開幕を迎えることは、誰も疑いようがない。「自信を持って守護神というポジションをやっていきたい。自信もある」。助っ人自身も自覚十分。金本阪神の命運を握る一人になるであろう右腕が、順調過ぎる試運転を続け開幕へと向かう。(山本 浩之)

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