中畑清氏 震災から5年も「区切りなんてない」福島支援続ける

[ 2016年3月12日 10:00 ]

大阪市内で山田雅人(左)の独り舞台「かたりの世界」にゲスト出演したスポニチ本紙評論家の中畑清氏

 福島県出身でプロ野球DeNA前監督の中畑清氏(62、スポニチ本紙評論家)が11日、大阪市内で親交のあるタレント・山田雅人(55)が主宰する独り舞台「かたりの世界」にゲスト出演した。

 「かたりの世界」は10年以上前から山田が続けるライフワークで、スポーツ選手や事件などを実話に基づきマイク一本で語るもの。この日は99、100作品目として「中畑清物語」「東日本大震災復興!」をそれぞれ披露したことにあわせて、中畑氏が駆け付けた。

 「東日本―」では、中畑氏の故郷・矢吹町に程近い、内陸の三春町のイチゴ農家の話も。福島第1原発事故による放射性物質、農産物の風評被害に苦しむ夫婦が、栽培するビニールハウスを復活させるまでのストーリーを静かに聞いていた中畑氏は、「映像が頭に浮かんで泣けてきた。大阪まで足を運んでよかった」とポツリ。

 慰問やチャリティーイベントの被災地支援を山田らとしてきたが、「人生はいくらでもやり直しがきくんだから」と力説しながら、「ふるさとは自分の原点。何を恩返しできるのかが、これからの人生で大事なこと」と支援を継続する決意を新たにした。

 また、観客とともにNHK連続テレビ小説「あさが来た」(月~土曜前8・00)の主題歌「365日の紙飛行機」を熱唱。♪あした、がんばろう―のフレーズでは特に力を込めた。

 終演後は本紙の取材に「福島では今も原発事故による(放射線という)目に見えない敵と闘っている。震災から5年たったが、区切りなんて言葉は軽々しく使うものではない」と語った。

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2016年3月12日のニュース