金本監督V宣言「みんなで喜べるように」開幕直前まで競争

[ 2016年3月10日 06:10 ]

壇上であいさつする金本監督

 超変革を継続させて、一丸Vを目指す! 阪神の金本知憲監督(47)が9日、大阪市内のホテルで開催された「阪神タイガース激励会」に出席。坂井信也オーナーを始めとしたフロント、選手、電鉄関係者など出席者202人の前で、力強く優勝を目標に掲げた。その達成に向け、開幕直前までポジションを競わせる方針も示した。

 みんなで喜ぼう―。壇上あいさつに臨んだ金本監督は、1カ月に及んだ「鍛えるキャンプ」を回顧するとともに、最後は力強い言葉でスピーチを締めくくった。

 「ここまでは変わった姿を見せてくれたかなと思うので、これから1年間シーズンを通して『本当に阪神は変わった、強くなった』というチームを目指し、選手の皆さん、頑張っていきましょう。そして今オフ、みんなで喜べるように、やりましょう!」

 その言葉が、ある一つの目標を示唆していた。すると乾杯の音頭を取った四藤慶一郎球団社長が「監督、言ってもよろしいでしょうか?」と了解を得て、明言を引き受けた。「リーグ優勝と日本シリーズ制覇を達成できるよう一丸となって頑張りましょう」。現場とフロント両トップが息ピッタリの「リレー」で、日本一宣言を完成させた。

 キャンプ総括ではメッセンジャー、ゴメス、鳥谷ら主力勢の姿勢を高く評価。その上で「若い選手もレギュラー陣に追いつき、追い越せというところを持ってくれていると思いますけど、とにかくベテランの力も若い力も本当に1年戦う上で必要になってきますので」と続けた。頂点に立つには、ベテランだけでなく若手の力も必要。その底上げのため、開幕直前までサバイバルを継続する方針も固めている。

 「まだまだ競争というスタンスを持っているので。(開幕1軍メンバーの決定時期は)分からないね。読めない」

 開幕までに残された時間は約2週間、オープン戦9試合。それをフル活用して、過酷なサバイバルをギリギリまで引っ張る。だからオープン戦で結果を残している高山にも「まだ分からん。他の選手がグッとくるかもわからんし。彼が一気にザーッと落ちていくかも分からんし」と、1軍当確ランプはともさなかった。

 その上で、高山以外の若虎たちの発奮にも期待を寄せた。「打ち続ければそれ(1軍)はもちろんあるだろうし。足もあるからね、彼は」と横田の1軍生き残り条件を挙げ、「やっぱり右の代打がいるなとなった時に陽川とか江越が残ってくるかもしれない」と2軍で汗を流している2人にも言及。「誰がレギュラー取るとか誰が残るとか。もうちょっと先でもいいんじゃないかな」。結果を残し、競争を勝ち抜いた真の猛虎戦士を率い、開幕に向かう。 (惟任 貴信)

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2016年3月10日のニュース