世界一知る元ロッテ・サブマリン渡辺 古巣で「都市対抗優勝を」

[ 2016年3月8日 08:18 ]

選手とトレーニングする渡辺(左)

9日開幕 社会人野球スポニチ大会

 サブマリンが16年ぶりに社会人野球の舞台に帰ってきた。昨年12月1日、元ロッテで、06、09年にはWBC日本代表として連覇に貢献した渡辺俊介投手(39)が古巣・新日鉄住金かずさマジックに投手兼任コーチとして復帰。初の公式戦となるスポニチ大会へ「日本選手権の出場権もかかっているので、ぜひ優勝したい」と力を込めた。

 13年限りでロッテを退団し、昨年まで米独立リーグやベネズエラなど海外でプレー。国内外のプロ球団からオファーもあったが「WBC、日本シリーズよりも都市対抗予選の方が緊張する。あの緊張感をもう一度味わって都市対抗優勝を目指したかった」と話す。

 コーチとしては「自分の言葉で状態を説明できるようになってほしい」との思いから選手に「ハイ、大丈夫です」の言葉を禁じた。また、自身は下手投げのため、選手を指導するために熱心に研究。プロでの人脈を生かし「小宮山(悟=元ロッテなど)さんに投げてもらい、(上手投げの)動画を撮らせてもらった」という。「僕も勉強になるし、凄く楽しい。選手と一緒に成長していきたい」と目を輝かせる。

 指導の合間に投球練習をこなし、登板に備えるが「僕が投げるようだとコーチとして未熟ということになる。できるだけ投げないようにしたい」と苦笑い。あす9日、新たな一歩を踏み出す。(松井 いつき)

 ◆渡辺 俊介(わたなべ・しゅんすけ)1976年(昭51)8月27日、栃木県生まれの39歳。国学院栃木、国学院大を経て新日鉄君津(当時)入社。00年シドニー五輪出場。同年秋にドラフト4位でロッテ入団。05年には15勝を挙げ31年ぶり日本一に貢献。06、09年WBC日本代表。13年11月に自由契約となり米国やベネズエラでプレーした。1メートル77、70キロ。右投げ右打ち。

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2016年3月8日のニュース