広島・下水流 1軍生き残り弾「瀬戸際だと思っていたので…」

[ 2016年3月7日 11:39 ]

<広・西>9回2死一塁、代打・下水流は左越え2ランを放ちナインとハイタッチ

オープン戦 広島3―4西武

(3月6日 マツダ)
 まさに起死回生の一発だ。広島・下水流が6日、西武戦で価値あるオープン戦1号。2軍降格の土俵際で持ち味の長打力を発揮し、1軍生き残りに成功した。

 「瀬戸際だと思っていたので集中していた。カウント有利だったので思い切りいった。コースはキツかったけど、うまく(腕を)畳めた」

 3点を追う9回2死一塁で天谷の代打に立った。左腕・小石がカウント3―1から投じた内角高めの直球を強振。放物線を描いた打球は本拠地の左翼2階席に飛び込んだ。プロ4年目。公式戦、オープン戦を通じて初のアーチだった。

 侍ジャパンに参加した菊池、丸に代わり、4日から庄司とともに昇格。前日5日の同カードは3番・中堅で先発出場したが、3打数無安打に終わっていた。この日は9回1死から代打・新井が左前打で出塁。回ってこないはずの打席が回り、最後にツキを生かした。

 「きょうで外そうと思ったけど、新井が打ったから(3人で終わらず)打席が回り、運じゃないけど、ラストチャンスを生かしてくれた」。緒方監督は下水流、庄司を引き続いて帯同させると明言。同時に堂林に2軍行きを命じ、打席に立たせる意向を示した。

 昨季のウエスタン・リーグでリーグ4位タイの14本塁打。昇格の際には「長打力を売りにしたいので、追い込まれるまでは振り切りたい」と語っていた。有言実行。遅れてきた男が外野の定位置争いをより激化させる。(江尾 卓也)

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2016年3月7日のニュース