小久保イズム浸透 侍の足!4回菊池のヘッスラ勢い呼んだ

[ 2016年3月7日 07:40 ]

<台湾・日本>9回1死二、三塁、秋山の一ゴロで本塁を陥れる好走塁を見せる坂本

日本通運 Presents 侍ジャパン強化試合 日本代表9―3台湾代表

(3月6日 京セラD)
 機動力が光った。2点リードの9回1死二、三塁。小久保監督が「坂本がファーストゴロで1点をもぎ取った」と振り返った場面だ。秋山の一塁へのゴロ(記録は野選)で、三塁走者の坂本が本塁へヘッドスライディング。「ゴロゴー」のサインで1点を奪い、一挙6点のビッグイニングを呼んだ。

 試合後の会見で指揮官が、開口一番振り返ったのは菊池の小技と激走だった。「菊池のセーフティーバントでゲームが動きだした」。1点を先制された直後の4回だ。初球を投前にバント安打し、一塁にヘッドスライディング。投手の一塁送球が乱れると、その間に二塁にも頭から滑り込む。さらに悪送球を処理した右翼手からの二塁送球も乱れると一気に三塁を陥れ、筒香の犠飛で同点のホームを踏んだ。

 小久保監督は「なかなか盗塁をできないのが国際大会。走力を生かすのは盗塁だけではない」と言う。同点の5回には中前打した今宮がすかさず二盗を決め、続く銀次の右前打で相手の守備がもたつく間に、勝ち越しにも成功した。「足の速い選手がそろっているのが良い方向に出た」と指揮官。走力は日本の大きな武器――。1年後のWBCへ、指針となる試合だった。(神田 佑)

続きを表示

この記事のフォト

2016年3月7日のニュース