ドラ1高山 オープン戦初マルチ!内海&山口撃ち「来た球を素直に」

[ 2016年3月7日 11:48 ]

<神・巨>7回2死、高山は中前打を放つ(投手・山口)

オープン戦 阪神6-1巨人

(3月6日 甲子園)
 甲子園の申し子と呼ぶにふさわしい、愛されようだ。打席を重ねるごとに阪神ドラフト1位・高山のポテンシャルの高さは際立っていく。初となる伝統の一戦でも、宿敵が誇る2人の実力派左腕からそれぞれ安打を放ち、オープン戦初となる複数安打を記録した。

 「内海さんや山口さんもそうですけど(名前や巨人戦を)特に気にせずヒットに出来たことが良かった。来た球を素直に打つことを考えていた」

 内海に対し、2回の第1打席は真っすぐで中飛に仕留められたが、迎えた4回無死一塁の第2打席は、同じ真っすぐを差し込まれながらも右前打した。好機拡大し、6連打で一挙5得点への導火線を引いた。「差し込まれ気味だったけど、なんとか食らいついて必死に打ちました」。2011年から2年連続で最多勝タイトルを獲得するなど実績十分の左腕から、連続試合安打を4に伸ばす一打を奪った。

 仕上げは7回の第4打席。今度は8年連続60試合登板を誇る鉄腕・山口と対峙(たいじ)し2球連続シュートの後のスライダーを捉え、中前へクリーンヒットした。

 まばゆい輝きを放つ新星に、相手チームも異例の称賛を送る。巨人・内田順三打撃コーチは「良い打撃をしている。質が高いし、再現性も高い」と高評価。以前、広島のコーチ時代に当時プロ1年目だった金本監督を2軍で指導した経験がある。「カネだって、広島の時はそうやって成長した。振る量で質を作った選手。それを監督になっても引き継いで、選手に要望しているのでは」と、かつての教え子と高山の姿を重ね合わせた。

 金本監督も「全盛期は過ぎているけど、内海と山口の両左腕からね。さすがと言うしかないかな」と称賛。オープン戦通算打率は、15打数5安打の打率・333で、開幕スタメンも現実味を帯びてきた。「(左への対策は)特にない。苦手意識とかもない」。あくまで冷静沈着な本人とは対照的に、周囲の期待は日々上昇する一方だ。 (久林 幸平)

続きを表示

2016年3月7日のニュース