楽天ゴームズ、来日1号「何でも初めては非常に難しい」

[ 2016年3月5日 06:35 ]

<楽・西>初回無死二塁、ゴームズが“来日1号”弾を放つ

オープン戦 楽天11―2西武

(3月4日 倉敷)
 これがメジャー162発男の実力だ。楽天の新外国人・ゴームズが来日初本塁打。強烈な弾丸ライナーを左翼席に突き刺した。

 「何でも初めては非常に難しい。きのう(3日)は初ヒット。きょうは初ホームラン。初が続きうれしいね」

 バットのグリップを頭付近まで高く掲げ、ヘッドをゆらゆらと揺らす独特の構えは投手へ威圧感を与える。初回無死二塁。相手先発・高橋光の3球目、真ん中に甘く入った145キロ直球を見逃すはずがなかった。獲物を仕留めるようにフルスイングし、一直線でスタンドに運んだ。「こちらも日本の投手を研究しているが、向こうも研究している。お互いさま」と謙虚だが、オープン戦出場2試合目にしてバットで存在感を示した。

 実力だけでなく強いリーダーシップにも定評がある。チームに合流してから、わずか4日後の2月27日。宮崎での練習試合前のグラウンド脇にゴームズとドラフト1位・オコエの姿があった。球団職員を交えながら野球談議に花を咲かせ「テレビで野球観戦するとき、どうしてる?俺は18歳のとき、自分に似たタイプのメジャーの選手を注意深く見ていたよ」とアドバイスを送った。新助っ人が高卒ルーキーに助言するという珍しいシーンだったが、ゴームズは「積極的に選手と交流したい」と自らの経験を惜しみなく若手選手たちに伝えるつもりでいる。

 13年レッドソックス、昨季ロイヤルズでワールドシリーズを2度制覇した「優勝請負人」はチームが勝つためなら己の労力はいとわない。2年連続最下位のチームに実力もハートも頼もしい助っ人が加わった。(徳原 麗奈)

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